軍事監視団が最近のウクライナ軍の行動を「自殺作戦」と批判!突破口を模索中という分析も

軍事監視団が最近のウクライナ軍の行動を「自殺作戦」と批判!突破口を模索中という分析も

ウクライナに駐留するアメリカとヨーロッパの軍事監視団は、過去2日間のウクライナ軍の取り組みを軍事戦術の基本ルールに違反した「自殺作戦」と表現しました。

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アジアタイムズの報道によれば、ウクライナに駐留するアメリカとヨーロッパの軍事監視団は、過去2日間のウクライナ軍の作戦行動を軍事戦術の基本ルールに反した「自殺作戦」と表現しました。ある欧州高官は「攻勢をかける場合、十数個の旅団と数十両の戦車があれば、集中突破を試みる。しかし、ウクライナ軍は5つの異なる方向に向かっている」と不満を漏らしました。「私たちは、これらの断片的な戦術を止め、適切な歩兵の支援によって主力部隊を定義し、それから彼らすべきことをしようと伝えようとしました。」と話しました。しかし、ウクライナ軍の作戦立案は基本、ウクライナ単独で行っておらず、NATOの支援、主にイギリスとアメリカからの助言や情報を元に組みたてられており、キエフの軍最高司令部には軍事顧問として英米の将校が駐在しています。現在のウクライナ軍の反転攻勢に参加している旅団の多くは西側で訓練を受けた兵で構成されており、現在の軍事行動も何かしらの戦術的助言があったものと推測されます。

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11日に大規模反転攻勢の開始を認めたゼレンスキー大統領。実際には6月5日前後から始まっており、西側から反攻作戦のための提供されたレオパルト2戦車やM2Aブラッドレー歩兵戦闘車の戦闘の様子が複数アップされいます。ウクライナ軍は東部ドネツク州、南部ザポリージャで計7つの集落を解放。フロモフ准将は15日、これまでに100平方キロメートルを超える領土を奪還したと明らかにしました。東京で言うと世田谷区(62㎢)と江東区(43㎢)を奪還したイメージです。作戦が始まって約半月、一見順調のようにも見えますが、レオパルト2やM2A2ブラッドレーが多数破壊され、ロシア軍に鹵獲される動画もSNS上に出回っています。ある日にはウクライナ軍の機甲部隊が地雷原に突っ込み8両のM2A2ブラッドレー歩兵戦闘車、1両のBMR-2 装甲地雷除去車両、そして、1両のレオパルト2戦車を同時に失う事態も。

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ウクライナの戦況を分析するOryxの調べによれば既にレオパルト2戦車だけでも5両を損失。レオパルト2シリーズでは最も新しいモデルでドイツから提供された14両の2A6に至っては既に3両失っています。アメリカから50両提供されたブラッドレー歩兵戦闘車に至っては17両を失っています。これを受け、アメリカは15両の追加支援を表明しています。

大規模反転攻勢はこれまで守勢だったウクライナ軍が攻勢に回った形で、ロシア軍が待ち構える形です。戦争では「攻撃三倍の法則」と言われるように、防衛線を破るには3倍の戦力が必要で守る側が圧倒的に有利です。しかも、ロシアは防衛側ながら航空優位性を保っており、Ka-52攻撃ヘリによる、待ち伏せからのスタンドオフ攻撃で戦果を上げています。これに対し、先ほどの監視団の一人は「制空権がなければ、それは自殺行為だ」と述べています。ただ、ウクライナ軍の主力部隊の投入はまだとされ、英王立防衛安全保障研究所(RUSI)は14日、主力部隊の大規模投入に向け、突破口を模索している段階だとの分析を示しています。現在の戦闘はまだ序章に過ぎないかもしれません。

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Source

Ukraine plays “Light Brigade” with British advice – Asia Times

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