世界最高の特殊部隊の一つであるアメリカ海軍のネイビーシールズ。彼らの技量と強さはたゆまぬ鍛錬と、世界最高の訓練システムからなります。その、訓練に寄与してきた世界最高の訓練場所をシールズは失いました。
ネイビーシールズが30年以上に渡って訓練を行ってきたワシントン州の州立公園沿岸部。州の許可を受けて、これまで訓練を行ってきましたが、2020年に訓練範囲を拡大しようとしたところ、生態・環境への悪影響、そして、市民の憩いの場なのに、迷彩と銃を構えた兵士が市民に恐怖とストレスを与える事を懸念した地元住民が拡大どころか、使用そのものについて反対の声を上げます。この問題は法廷へと持ち込まれ、今年4月、ワシントン州オリンピア連邦裁判官は州環境政策法に違反するとして、ネイビーシールズがワシントン州立公園を訓練場として使用することはできないとの判決を下します。この判決に対し、ワシントン州司法長官事務所は、期限内に上訴することをしなかったため、州立公園を訓練で使用するワシントン州とシールズとの間の契約は終了、シールズは貴重な訓練場所を失いました。
世界最高の水中訓練エリア
州立公園は湿地、岩だらけの断崖、野花、昆布床、潮溜まり、原生林といった様々な自然環境。極端な潮汐の変化、変動する海流、低い水温、低い水中可視性、複雑な海底地形、過酷な気候と地盤条件を特徴としており、世界中の水辺、過酷な条件で戦闘任務を遂行しなければならないネイビーシールズにとって、州立公園はうってつけの場所で、水上・水中からの上陸、襲撃、偵察と様々な訓練を行う上で高度な環境を提供。2015年から2020年にかけてだけでも37回の訓練イベントを行っていました。
北西海軍地域の副広報担当官であるJoe Overtonは、州立公園が使用できないことで、シールズが持つ独自のスキルを維持することがより困難になると述べました。
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