北朝鮮を撮影した衛星写真に中国製の長距離無人攻撃機「彩虹-4(CH-4)」と思しき無人航空機が映っているのが分かった。
ディフェンス・ブログによると北朝鮮の平安道九城にあるパンヒョン空軍基地を撮影した衛星写真に無人機らしい機影が確認された。垂直に伸びる翼はアメリカのMQ-9リーパーを思い起こさせるが、もちろん同機が北朝鮮にある訳がなく、あるとすればMQ-9の中国版コピーとされる「彩虹-4(CH-4)」の可能性が高い。
CH-4とは
CH-4は中国航天科技集団(CASC)が開発製造する無人航空機(UAV)。偵察用のCH-4A、攻撃用のCH-4Bの2つのモデルがある。2014年9月に発表され、2018年頃から量産、正式運用が始まったとされる。最大40時間の連続飛行が可能で、飛行範囲は地上管制局からの遠隔操作で150km、衛星通信でCH-4Bで1,500~2,000km、CH-4Aでは3,500~4,000kmまで伸びる。北朝鮮から日本までの距離は1000km程度なので、衛星通信であれば、十分飛行範囲に入る。飛行高度は5000m、巡航速度は330km/h、最高速度は435km/h。435kgのペイロードを擁し、対地誘導ミサイル、ロケット弾、誘導爆弾など最大6つの兵器を搭載。アビオニクスには電子光学センサー、合成開口レーダーを搭載している。価格は400万ドルとされ、MQ-9リーパーの2000万ドルの4分の1と非常に安い。同機は海外にも輸出されており、その価格もあって人気だ。サウジアラビア、イラク、エジプト、UAEといった中東諸国をメインにミャンマーやザンビアも含め10か国以上が購入している。資金が乏しい途上国も購入しており、そう考えると北朝鮮が購入していてもおかしくない。
兵器の購入は禁止
しかし、現在、北朝鮮は国連の経済制裁下で、兵器の輸入は禁止されており、今の中国がそれを破る可能性は低い。偵察機であれば非兵器ともとれるが、機械、電子機器も制裁対象に入っている。だとすると北朝鮮が独自開発したか、もしくはお得意の張りぼての可能性もあるが、どうせ張りぼてするなら、複数機並べるだろう。正体が分からない無人機と思しき機影、非常に不気味だ。
Source
https://defence-blog.com/mysterious-unmanned-plane-spotted-in-north-korea/