ロシア空軍のTu-22M3戦略爆撃機がドローン攻撃によって破壊される

ロシア空軍のTu-22M3戦略爆撃機がドローン攻撃によって破壊される

19日土曜早朝、ロシア西部ノヴゴロド州のソルツィ空軍基地に駐機してあったTu-22M3戦略爆撃機がドローン攻撃によって破壊された。サンクトペテルブルクとモスクワの間にある同基地はウクライナから800km以上離れた場所にある。

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ロシアメディアは炎上するTu-22M3の写真を公開。写真を見る限り、機体は激しく炎上しており、完全に破壊されていることが分かる。かろうじて機首のノーズから、その機体がTu-22ということが判別できる。基本、軍の損害を報告しないロシア国防省だが写真が公開されたこともあってか、異例にも同基地が攻撃を受け、Tu-22M3が損傷したことを認めた。「1機が損傷したが、負傷者はいなかった」と発表している。しかし、ウクライナのTelegramチャンネル、戦争研究研究所(ISW)はこれに反論、2機が酷い損傷を受けたと主張している。

ロシア側は今回の攻撃をウクライナによるものと言及しているが、ウクライナ側はこの攻撃に関して何も公式声明は発信していない。ウクライナから800kmという距離は最近、ドローンによる攻撃が頻繁に起きているモスクワよりも遠いが、ウクライナ側は航続距離1000kmの自爆ドローンも開発しており、届かない距離ではない。しかし、ピンポイントで機体を狙ったいうことであればGPS誘導では難しく、近くから遠隔操作した可能性もある。Tu-22への攻撃は二度目で2022年12月5日にはディアギレヴォ空軍基地に対するウクライナ軍による長距離無人機攻撃の結果、少なくとも1機のTu-22M3が損傷したことが確認されている。

ソルツィ空軍基地は、ウクライナを攻撃するTu-22M3戦略爆撃機飛行隊の基地として知られている。攻撃後、少なくとも6機のTu-22M3がここより遠く離れたロシア北西部コラ半島のオレニャ空軍基地に移転されたとの報告がある。

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Tu-22M3とは

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Tu-22Mは、Tu-95MS、Tu-160と並ぶロシア空軍の主要爆撃機の一つで冷戦時の1960年代に開発され、1972年に配備された。可変翼を備え超音速で飛行する中距離爆撃機で昼夜を問わず、いかなる天候条件でも、超音速ミサイルと爆弾で地上と海上の目標を攻撃するよう設計されており、核兵器も運ぶことができる。同機は約500機が生産されたが、現在運用されているのは約60機で、そのほとんどは1989年に就役した改良型のTu-22M3になる。エンジンが改良され、最高速度は初期の1640km/hから2500km/h(マッハ 2.05) に、航続距離は30%増加した。同機には空中発射型巡航ミサイルKh-22、その改良型で射程1000km、超音速ミサイルのKh-32。そして、極超音速ミサイルのKh-47M2キンジャールを搭載。ウクライナ侵攻ではロシア領空からウクライナに空爆を行っている。

ただ、近年は事故も多く、2017年9月、シャイコフカ空軍基地の滑走路をオーバーランして損傷、機体は処分された。2019年1月にはムルマンスク地方のオレネゴルスク空港に着陸のため進入中のロシア宇宙航空隊第40複合航空連隊のTu-22M3が墜落。2021年3月にはシャイコフカ軍用飛行場で離陸準備中に射出座席が誤作動、3名が死亡している。

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Source

https://www.thesun.co.uk/news/23563714/putin-nuke-bombers-destroyed-drone/

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