M4A1とM249といえば、長らくアメリカ軍の主力小銃と分隊支援火器として活躍してきた銃で世界中の軍隊でも採用される優れた銃だ。しかし、採用から既に25年以上が経過しており、現在、アメリカ陸軍ではこれらのリプレースに向け、次世代分隊火器”Next Generation Squad Weapon”(NGSW)の選定を行っている。選定に残った3社のうちの2社のSIG SAUER(シグ ザウエル)社とTextron(テキストロン)社がプロトタイプの画像を公開した。
SIG社の次世代分隊兵器(NGSW)
SIG社から公開されたのは小銃タイプのNGSW-R、分隊支援火器タイプのNGSW-ARの2種。 口径はM4、M249で使用されてきた5.56x45mmNATO弾の5.56mmはなく、アメリカ陸軍の要件で6.8mm口径。その為、弾丸も新しく設計されている。これに対しSIG社は「弾薬の重量を大幅に削減しながら、速度と精度を高めたよりコンパクトな弾丸を実現した」と述べている。
銃の本体の方はハンドガードのレールシステムにアッパーはピカティーニーレール、サイドレールはマグプル社開発したM-LOKを採用し、拡張性と軽量化を実現している。両利きに対応できるアンビシステムに折り畳みストックを採用している。
「NGSW-ARは軽量で、現在使用されているものよりも反動が大幅に少なく、NGSW-Rは世界中の主要な戦闘部隊に使用されているシグ社の製品の基礎の上に構築されています」とシグ社は語っている。
Textron(テキストロン)社 の NGSW
Textron(テキストロン)社とはあまり聞いたことがない名前だが、グループにセスナを製造する航空機会社や無人偵察機やF-22といった戦闘機のトレーニングシステムなどを開発するAAIといった軍需企業を傘下に持つ、アメリカの大手工業企業。今回のNGSWの選定にはヘッケラー&コック社のチームを率いて参加している。テキストロン社はアメリカ軍が進める軽量小型武器技術プログラム(LSAT)に2004年から参画してプログラムを主導しており、そこで培った技術を今回の開発に活かしている。こちらはNGSW-Rを1種、NGSW-ARを2種の3モデルを公開している。シグ社同様にハンドガードのレールシステムにM-LOKを採用している。 「精度と銃口速度の向上、および現在の陸軍システムに比べて武器と弾薬の両方の重量削減を特徴としています。また、高度なサプレッサーテクノロジーを組み込んで、発火特性を低減し、制御性を向上させています。」 と述べている。
残りのもう1社General Dynamics は2社に送れること10月に公開した。
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次世代分隊兵器の配備計画は2022年の第1四半期に企業とモデルを選定、2023年の第1四半期からM4A1とM249との交換を開始する予定になっている。