スロバキア、政権交代でウクライナへの軍事支援凍結

スロバキア、政権交代でウクライナへの軍事支援凍結へ
@LudoOdorPM

中欧のスロバキアで1日に行われた総選挙の結果、ロベルト・フィツォ元首相率いる親ロシア派の左派ポピュリスト政党「スメル(道標)・社会民主主義」(SMER)が得票率23%で第1党となり、親ウクライナの中道政党「プログレッシブ・スロバキア(PS)」は得票率18%で2位となった。この結果、スロバキアのウクライナへの軍事支援は凍結されることになる。

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親ロシア派のロベルト・フィツォ元首相率いるSMERは勝利すればウクライナへの軍事支援を停止することを公約に掲げて、選挙を戦い勝利した。この結果を受けて、ルドヴィット・オドール首相及び現政権は退陣することになる。現政権は当面、ウクライナへの追加軍事援助を凍結し、選挙後の次期政権に委ねると、ルドヴィット・オドール首相は5日木曜日に発表した。新政権樹立までには2週間の猶予があり、少なくともその期間はウクライナへの軍事支援がストップする。議席数的に単独政権とはならないが、新しい政権が樹立されたとしても、SMERは公約通り、ウクライナへの軍事支援をストップする公算が高い。フィツォ氏は「弾丸一発たりとも送らない」と声高に叫んでいた。人道支援及び、ウクライナ難民の受け入れ、支援は続けられる予定だ。

ウクライナと国境接するスロバキアはこれまで積極的に軍事支援を行ってきた。T-72戦車にS-300防空ミサイル、そして、所有していたMig-29戦闘機も全機提供している。スロバキアは人口540万人の小国だが、国内総生産に占めるウクライナへの軍事・人道援助の割合としては、6番目に多く提供している。

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ロシアが占拠に介入した可能性も

しかし、今回の選挙にロシアが介入したと同国外務省は述べている。ロシアの対外情報庁当局者がPSは「米国の傀儡」といったネガティブな情報を拡散。SMERも国内のインフレ、燃料高はウクライナへの軍事支援の影響だと、現在の経済状況の悪化をロシアではなく現政権とウクライナに責任転換する発言を続けた。GlobSecが今年、3月に実施した世論調査では、スロバキア人の51%が、この戦争の主な責任は西側全般、またはウクライナそのものにあると考えていることが判明。また同じく半数が米国が自国の安全保障に対する脅威であると考えていると回答している。国内世論は二分していた。

東西冷戦下のチェコスロバキア時代の1968年、民主化運動「プラハの春」が起きた時にソ連軍による軍事侵攻を受けた経験を持つ同国だが、このままロシア寄りになってしまうのだろうか。

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Source

https://www.nbcnews.com/news/world/slovakia-election-win-fico-ukraine-support-putin-rcna118532

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