イスラエルの小火器メーカーSMART SHOOTER(スマート・シューター)社は21日に軽量の遠隔操作兵器ステーション「SMAH HOPPER(スマッシュホッパー)」を公開発表した。このLRCWS (Light Remote Control Weapon Station)は射手であるオペレーターが安全な場所に居ながら「ワンショット・ワンヒット」実現できるシステムだ。
SMASHの遠隔操作兵器
スマートシューター社は訓練をあまり受けていない兵士や射撃が下手なユーザーでも「ワンショット・ワンヒット」の精度を提供する光学サイトシステム「SMASH」を開発している会社だ。SMASHはAIが標的を識別し弾が当たるか当たらないかを判断して射撃指示をする。静的及びドローンといった移動する対象物に対して適切なタイミング射撃ができる。スマッシュホッパーはそれを遠隔操作できるシステムに組み合わせたものだ。
MARC ISRAEL SELLEM/THE JERUSALEM POST米陸軍は検証を進めていた、SMART SHOOTERの射撃管制システム「SMASH」の採用を正式に決定したと発表した。SMASHとはイスラエ[…]
スペック
スマッシュホッパーは重さ約15㎏と小型軽量、迅速に梱包、移動ができる。既存のコマンドアンドコントロールシステム(C2)に統合でき、オペレーターは既存の通信ネットワークを介してハンドオフでターゲット情報を受信できる。スマッシュホッパーは、安全なトリガーメカニズム、取り付けソリューション、高耐久化されたリモートコントロールユニット(RCU)を備え、武器システムにパンアンドチルト機能を提供、ケーブルまたはワイヤレス接続を介して取り付けられた武器を遠隔制御できる。そして、SMASHによって標的の識別、射撃の可否の判断を行い遠隔射撃でも「ワンショット、ワンヒット」を実現する。
昼夜機能する自動スキャンと目標検出機能を備えており、夜間や視界悪いなど過酷な環境下での拠点防衛、警備、監視業務や無人機攻撃対策、その他、待ち伏せ攻撃など、さまざまなミッションに対応できる。スタンドアローンで展開可能な三脚と固定マストで設置でき、軽車両にて取り付けることもできる。武器はM4やM16など5.56㎜NATO、7.62㎜NATOのライフルに対応可能だ。
更に軽量なSMASH HOPPER Lightは同様の機能を有しながら、1人の人間が携帯できる大きさ重量だ。
SMASHは2020年に米陸軍が既に採用決定し、イギリス軍も検討しているなど、広がりを見せる最新光学機器だ。SMAH HOPPERもSMASHの普及と実績次第では今後、軍での採用が広がるかもしれない。