スウェーデン軍の新しい主力小銃「AK24」

FMV

スウェーデン国防省は10月30日、SAKO社から最新小銃「AK24」の初回納入分1200挺が納入された事を発表した。AK24はスウェーデン軍の新しい主力小銃になる。

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AKというと、ロシアの銃器メーカー「カラシニコフ」社が開発生産するAKシリーズを思い起こさせるが、スウェーデン軍では主力小銃に「Automatkarbin(オートマチックカービン)」を意味する「AK」という名をつけており、現在使用するAK4ライフルはドイツのヘッケラー&コッホ社が生産する「G3」、AK5ライフルはベルギーのFNハースタル社が生産する「FN FNC」をベースにしている。今回、納入された「AK24」はフィンランドの銃器メーカーSAKO社が開発するM23ライフルベースにしたライフルで老朽化したAK4とAK5に代わる新しい主力小銃として2023年3月に採用を決定した。契約では2024年中に初回分7,500挺をスウェーデン国防省に納入、来年にはさらに15,000挺を納入する。スウェーデン国防省は11月5日、22,500挺を追加調達する契約を結んだ事を発表している。予備合意では約8億7,500万スウェーデンクローナ(約125億円)の資金が調達されており、10年間に分けて納入され、追加や延長も可能だ。

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AK24ライフル

AK24のベースとなっているSAKO M23は、7.62x51mm NATOキャリバーのAR-10/15ライフルに基づいて2020年から2022年にかけてフィンランド軍とSAKO社の共同で開発されたライフルになる。戦術的なナイトサイトやサプレッサなどの多用途アクセサリーが利用可能な統合武器搭載システム、精度の向上、軽量で人間工学を取り入れた設計など、現在、運用されているものと比較して大幅に機能が向上している。M23はフィンランド軍の主力小銃として2023年に採用されており、隣国同士で共通のライフルを主力小銃として採用した事になるが、フィンランド軍の標準口径が7.62x45mmなのに対し、スウェーデン軍は5.56×45mmを採用しており、口径は異なる。AK24にはバレル長11.5インチの「AK24A」と14インチの「AK24B」の2つのタイプがあり、AK24Aが最初に納入される。

また、老朽化した狙撃銃の「PSG90」に代わる銃として7.62×51 mm 口径および .338 ラプア マグナム口径のAK24も採用している。スナイパーライフルタイプのAK24は、半自動で高品質の光学機器と精密弾薬とのセットで800mの距離で効果的な射撃を提供する。

スウェーデンは拳銃生産能力を持っていないため、銃器は海外に依存しており、2021年9月に締結されたフィンランドとスウェーデンの協力協定のもと、AK24はフィンランドから供給される。

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スウェーデン軍の新しい主力小銃「AK24」
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