XCR|特殊部隊向けに開発されるもSCARに敗れた小銃

© Robinson Armament Co.

アメリカ特殊作戦軍(SOCOM)のために開発されたFN SCARは現在主流のモジュラー式マルチキャリバーを早々に取り入れるなど特殊部隊には欠かせない銃で、その後、多くの国の軍や法執行機関に採用されている。SOCOMがSCARを採用した時に激しく争ったライフルがあった。ロビンソンアーマメント”XCR”だ。

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納期遅れで落選

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アメリカのロビンソンアームズ社はベルギーのFNハースタル社と同じく、SOCOM用の新しいアサルトライフル「SOF コンバットアサルトライフル(:SCAR)」を開発、2003年のトライアルにSCARと共に参加していた。XCRもSOCOMの要件を満たし、FN社の銃にも劣らない性能を擁する銃だった。しかし、致命的な失敗を起こしてしまう。発射アダプターの開発遅れにより、納期が遅延してしまったのだ。納期遅延とそれに伴う技術不適格でXCRはSOCOM用ライフルの選定に落選。FN社の銃がSCARとして選ばれることになった。もし、納期が間に合っていたなら結果はどうなっていたのだろう。

しかし、ロビンソン社は落選しても開発を止めなかった。その後も開発を続け、2006年に発売を開始。法執行機関などにも採用され、民間市場でも人気の銃となっている。

XCRとSCARの違い

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XCRはAK-47にも使われているロングストローク・ガスピストン式を採用している。設計が簡単で部品数も少ないため、強度、メンテナンス性に優れるが、その分反動が大きく連射時の精度に問題がある。それに対しSCARはショートストロークピストン式を採用。これは反動が少なく連射時でも安定するが、部品点数が多い。XCRとSCARは真逆の方式を採用していた。

FN SCAR-L

レシーバーはMIL-STD-1913準拠のアクセサリーを取り付けることができるピカティニーレールと一体化されており、サイドと下部にもピカティニーレールを備えている(市販版ではM-LokとKeymodになっている)。アッパーレシーバーとハンドガードは一体型でこれらの点はSCARと同様だ。しかし、XCRはステレンス製でSCARはアルミ製と素材は異なっている。

ストックは当初はスケルトンの折り畳み式だったが、今は5段階伸縮式に2段階のチークパッドも備わった折り畳みストックに変わっている。SCARは6段階伸縮式の折り畳みストックだ。

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マルチキャリバー対応

XCRもSCARと同じ、異なる口径に簡単に換装できるモジュラー式のマルチキャリバー(多口径)を採用している。この点はSOCOMの要望だっと考える。ベースは5.56×45mmNATOだがバレルとチャンバーを換装することで7.62×39mm弾、.300 AACブラックアウト、6.8mmレミントンSPCなど6種類の弾丸を使用できる。換装は簡単で標準の六角レンチのみを使用して2〜3分で実行できる。

XCR-M © Robinson Armament Co.

SCARは5.56mm仕様のSCAR-Lと7.62mm仕様のSCAR-Hがあるが、XCRも5.56mm仕様のXCR-L、7.62mm仕様のXCR-Mがある。SCARにCQBモデルやスナイパーモデルがあるようにXCRもバレルの長さを変えることで状況に合わせた換装が可能だ。

このようにXCRはSCARにも引けを取らない優秀な機能を備えたライフルになる。

スペック

口径XCR-L:5.56mm
XCR-M:7.62mm
重量XCR-L:3.4kg
XCR-M:4.19kg
全長XCR-L:940mm 699mm(ストック折畳み)
XCR-M:940mm 762mm(ストック折畳み)
銃身長(バレル)XCR-L:305mm
XCR-M:406mm
弾丸XCR-L:5.56×45mmNATO弾(標準時)
XCR-M:7.62×51mmNATO弾(標準時)
有効射程300-600m
装弾数XCR-L:30発
XCR-M:20発
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