アルカイダに立ち向かい兵士の命を救った軍用犬クノは最高の栄誉を受賞しました

アルカイダに立ち向かい兵士の命を救った軍用犬クノは最高の栄誉を受賞しました
写真 イギリス国防省

イギリス軍の軍用犬でベルジアンシェパードの”クノ(Kuno)”はアルカイダの銃撃者に襲い掛かり、仲間の命を助けるも自身は二発の銃弾を受け、後ろ脚を失いました。その勇敢さを讃えて、11月、クノに動物として最高の栄誉が授与されました。

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激しい銃火の中、一匹で突撃

アルカイダに立ち向かい兵士の命を救った軍用犬クノは最高の栄誉を受賞しました
写真 イギリス国防省

2019年、当時3歳のクノはイギリス海軍特殊船艇部隊SBSの隊員と共にアルカイダ施設の急襲に参加しました。クノの任務は爆破物や武器を見つける事、場合によっては戦闘に参加することでした。施設を訪れると出入口でアルカイダ兵士からの激しい銃火と手榴弾の攻撃を受けます。突破するには負傷を覚悟するしかありませんでした。ハンドラーがクノに目を向けるとクノは一目散にマシンガンを持つ銃撃者に襲い掛かります。男はもの凄いスピードで向かってくるクノに向かって闇雲に銃撃を浴びせます。クノは後ろ脚に二発の銃弾を浴びながらも敵に襲い掛かり、銃撃が止むまで攻撃を止めませんでした。クノのおかげで活路を見出した隊員たちは任務を成し遂げることができました。

しかし、クノはというと銃弾の一発が動脈をかすめており、致命傷を負っていました。ヘリで緊急輸送され、ハンドラーと軍医の治療を受け、米陸軍獣医治療施設に運ばれ、緊急手術をうけ、その後も何度か手術を受けるも怪我は酷く、命を助けるためには後ろ両足の一部を切断せざる負えませんでした。

クノにはカスタムメイドの義肢が与えられ、義肢を装着した最初の英国軍犬になります。その後、陸軍の獣医の監視の下で大規模なリハビリを行い、今では義肢で走ったり遊んだりできるほどです。

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軍用犬最高の栄誉「ディッキン勲章」を受賞

クノは軍を引退しましたが、2020年11月、当時の勇敢な行動から軍用犬にとって最高の栄誉とされるディッキン勲章を授与されます。ディッキン勲章は1943年にマリア・ディッキン氏によって創設されたイギリスの動物愛護団体PDSA (People’s Dispensary for Sick Animals)が創設した勲章で、戦争中に活躍した動物を称えるために、ディッキン・メダルと呼ばれる勲章を贈りはじめました。犬以外にも馬、鳩、猫、ネズミなどにも授与されています。

PDSAのJan McLoughlin事務局長はKunoを「真の英雄」と呼び、「その日の彼の行動は疑いなく重要な任務の方向を変え、その過程で複数の命を救った」と付け加えました。クノはディッキン勲章を受賞した72番目の動物です。

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https://www.gov.uk/government/news/uk-military-dog-to-receive-pdsa-dickin-medal-after-tackling-al-qaeda-insurgents

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