トランプ、移民の強制送還に軍のC-130とC-17輸送機を南部に派遣、国境強化に1500人の兵を増派

USAF

1月20日に大統領に返り咲いたトランプ大統領は就任初日の月曜日、メキシコ国境に非常事態を宣言。22日には不法移民阻止の一環としてメキシコ国境を通じて、全ての外国人の入国を一時停止する大統領令に署名。政府機関に対し、不法移民を直ちに撃退、本国送還、追放する準備をするよう指示した。これに伴い、メキシコ国境地帯に1500人の兵が増派され、不法移民を強制送還させるため、C-130、C-17と輸送機が派遣された。

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非常事態宣言により、麻薬密売や不法移民に対抗するための資金を回すことが容易になり、アメリカ国内での法執行活動が制限されている米軍の活用が容易になるとドナルド・トランプ大統領は北アメリカ本土の防衛を統括するアメリカ北方軍に対し、アメリカの国境を封鎖するための計画を10日以内に提出するよう命じた。この命令によりロバート・サレセス国防長官代行は、メキシコからの移民流入を阻止する為、国防総省に対し、1,500人の現役兵をメキシコ国境に派遣するよう指示。現役兵は陸軍兵1,000人と海兵隊員500人で構成される。また、国防長官代行は声明で、この部隊には「強化された探知・監視活動を支援する」ためのドローン、72機のヘリコプターと関連乗組員、情報分析官も含まれると述べた。当局者らによると、最初の作戦は24~48時間以内に開始される予定です。

CNNの報道によれば、それに加え、拘留されている不法移民を強制送還させるため、軍のC-130とC-17輸送機各2機、計4機がカリフォルニア州のサンディエゴとテキサス州のエルパソに派遣される。同地域には約5000人の不法移民が税関警備局によって拘留されており、国土安全保障省による強制送還の任務を支援する。C-130の乗員数は最大92名、C-17は189名になるため、4機の空輸だけでは何往復もかかるため、今後、航空支援が追加される可能性がある。トランプ政権は今週初め、軍に対し、最大1万人規模の正規軍をメキシコ国境に即時派遣する準備をするよう要請したが、これだけの規模の軍隊を国内で任務に就かせれば、海外に駐留、派遣されている部隊も影響を受け、負担が大きいとして、国防省は難色を示したとされ、1500人という数は他の任務や配備要件に影響を及ぼさない数として策定された。

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北アメリカの米本土の防衛を管轄するアメリカ北方軍(NORTHCOM)は南部の国境地帯に正規軍と州兵からなる約4000名の兵を常駐させており、その半数の2200人が現役兵になる。今回、1500名が追加され、その規模は3700人と旅団規模になる。また、テキサス州では2021年3月からアボット州知事の指揮の元、不法移民、違法薬物取引、人身売買の取締りを行う「ローンスター作戦」が継続して行われており、この作戦には4500名の州兵が配備されている。つまり、これらを合わせるとメキシコ国境地帯には正規軍、州兵合わせて1万人規模の軍が配備されることになる。

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