トルコがバイラクタルTB2と連携する精密誘導ミサイルTRLG-230をウクライナに提供していた

トルコがバイラクタルTB2と連携する精密誘導ミサイルTRLG-230をウクライナに提供していた
Roketsan

トルコがバイラクタルTB2無人機と連携する精密誘導ミサイル「TRLG-230」をウクライナに提供しているとウクライナの戦況を追跡分析するOryxが報じました。

トルコからウクライナへの武器支援といえば、開戦当初にその活躍に注目が集まり、さらに黒海艦隊の旗艦モスクワの撃沈に貢献したとされる無人機「バイラクタルTB2」です。その活躍に、トルコの他の支援にはあまり目がいっていませんでしたが、トルコはTB2以外にも様々な兵器を提供していたことが分かりました。その一つが精密誘導ミサイルの「TRLG-230」です。TB2と連携することで正確無比な攻撃を提供する兵器です。

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TRLG-230

Roketsan

TRLG-230はトルコの軍需企業Roketsanが開発する230mm精密誘導ミサイルです。射程は20~70kmで、これは現在、米国からウクライナに提供され、無双しているHIMARSで使用されているGMLRSミサイルの射程90kmに匹敵します。また最近には射程が150kmに延長されており、これがもし提供されているのであれば、HIMARSを凌ぐ射程です。誘導方法は慣性誘導、GPSガイダンスとレーザー誘導があり、レーザー誘導はGMLRSにはありません。トルコはこれを6連装のロケットランチャーの多連装ロケットシステム(MLRS)としてウクライナに提供。ランチャーはロシアのKAMAZ製の軍用トラック シャーシに搭載されています。提供された正確な数は不明ですが、夏以降に50から最大200発が提供されたという情報もありますが、ウクライナでの確認報告は僅かしかありません。今のところ11月23にSNSに投稿された下記しかなく、ウクライナでの確認はこれが初めてです。

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バイラクタルTB2と連携

Baykar

TRLG-230の最大の強みはバイラクタルTB2と連携できる点で、TRLG-230の攻撃性能を最大化できます。TB2のEO/IRセンサーとレーザー指示装置はTRLG-230と連動しており、センサーは最大75km先の地上標的を、同時に4つ捉えます。TB2のターゲティングによって、TRLG-230は複数標的に精密なピンポイント攻撃を行えます。TB2は最大27時間、6000kmを連続飛行する航続性能を誇りながら、搭載できるミサイル・爆弾の数は最大4発しかありませんでした。TRLG-230と連携することで、TB2は誘導装置として、効率的な攻撃を支援し続けることができます。TRLG-230とTB2の連携は2020年のナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャンが行っており、大きな戦果を上げています。

これまでHIMARSの攻撃、またはTB2の攻撃と思われていたものも実はTRLG-230の攻撃だった可能性があります。

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Source

https://www.oryxspioenkop.com/2022/11/the-stalwart-ally-turkiyes-arms.html

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トルコがバイラクタルTB2と連携する精密誘導ミサイルTRLG-230をウクライナに提供していた
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