アメリカ陸軍は女性兵士を保護し、パフォーマンスを高めるための戦闘用下着「アーミー・タクティカル・ブラジャー」を開発しています。
これまで戦場に立つのは男性の役目でしたが、近年は性別間による職業格差が狭まりつつあり、女性兵士も戦場に出ることが多くなっています。これまで男性基準で開発された装備は女性の体に合わないこともあり、米軍では近年、女性の体形に合わせた防弾ベスト、マタニティー用のボディーアーマーの開発導入を行っています。そして、それは下着にまで及びます。
Army Tactical Brasiere（アーミー・タクティカル・ブラジャー）と呼ばれるこのブラジャーは、マサチューセッツ州ナティックにある米陸軍戦闘能力開発司令部兵士センター（DEVCOM）で開発されています。多様な体型に合わせるために現在4つのプロトタイプが開発されており、中にはフロントジッパータイプのものもあります。見た目はよくあるスポーツブラです。戦闘や訓練は激しい動きが求められるため、タクティカルブラもスポブラ同様に動きやすさの追求、 吸汗速乾といった機能を持ち合わせています。しかし、軍用で一番大事なのは女性兵士の身体の保護です。耐熱、耐燃機能に防弾ベスト着用時に邪魔にならない、不快感を与えないような設計になっています。
Army Timesの報道によれば、デザイナーは正確なサイジング、信頼性の高い快適さ、湿気管理、通気性の重要性を考慮しながら、難燃性の布や専門的に層化された圧縮、構造および保護材料を含めるなどのオプションを評価。「全体的な目標は、女性兵士を保護するだけでなく、不快感や体調不良による女性兵士の認知負担を軽減する衣類を生産することです。女性兵士はパフォーマンスが向上し、より任務に集中できる」とデザイナーでプロジェクトリーダーであるAshley Cushonは述べています。
延べ200人にリサーチ、熱試験施設での燃焼試験を含む徹底的な試験が行われ、これらの初期テスト結果は今秋に陸軍制服委員会に提出され、採用の有無が判断されます。
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