アメリカはM777榴弾砲やM109自走榴弾砲に使用する155mm砲弾の月産生産能力を2年後の2025年には月産10万発に拡大することを目指している。
US-supplied M777 155mm howitzer in Ukrainian service with the 148th Artillery Brigade. pic.twitter.com/fNLvTS5Rox
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) September 17, 2023
米国は自国の補充とウクライナ及び、同盟国への支援を維持するために155mm砲弾の生産能力を現在の2万8000発から2年後の2025年には10万発に増やすことを計画している。国防省は8月に来年2024年には月産8万発に増産すると発表していた。ロシアによるウクライナ侵攻前、米国の155mm榴弾の月産生産能力は最大1万4000発だったので、約7倍の増産になる。まさに戦時体制だ。
米国はウクライナ支援のためにM777 155mm榴弾砲の供与が昨年5月に始まってから、今年8月までに200万発以上の155mm砲弾を供与してきた。しかし、昨年秋頃には米陸軍と海兵隊が抱えていた80万発の155mm砲弾の在庫が底を尽きるなど、自軍の砲弾が不足。米軍在庫の補充とウクライナ支援を継続するために155mm砲弾の増産を決定、月産ペースを2万4000発、2万8000発と増産させていった。しかし、それでも消費に対して生産が追い付いていないのが現状だ。ウクライナ軍の月の155mm砲弾の消費数は一日3000発以上、月10万発とされ、大い日には6000発を消費することも。砲弾は米国以外からも供与されているが、多数を占めているのが米国製であり、消費に対して生産は追いついていない。米国は足りない砲弾を補うために今年4月に韓国から50万発の155mm砲弾を貸与することに合意している。これは第三国への輸出を禁じており、ウクライナに輸出できず、米軍向けと思われる。ただこれにより、新規生産分の多数をウクライナ供与に回せることができる。
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