米軍、J-20、Su-57との対決に備えステルス標的機5GAT開発へ

米軍、J-20、Su-57との対決に備えステルス標的機5GAT開発へ
US GOV

米国防省はステルス機能を備えたステルス標的機「5GAT」の開発計画を復活させました。このプログラムはロシアのSu-57や中国のJ-20といった敵対する国のステルス戦闘機との将来的な対峙に備え、戦闘をシミュレートする事を目的にしています。

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中止されたプロジェクトの復活

アメリカのAdvanced Technology International(ATI)は8月4日に米国防省と第5世代空中標的機 (5GAT) のプロトタイプ開発契約を締結したことを発表しました。契約額は 7,720 万ドルに上ります。開発製造自体はATIの下請け会社であるSierra Technical Services(STS)が進めます。実は「5GAT」の開発計画は二度目であり、2017年3月にSTSは米陸軍工兵隊契約局から実証機の開発契約を締結。しかし、2020年10月の飛行試験中にソフトウェアの不具合により試作機が墜落。プロジェクトは中止されていました。それが復活する形です。

現在の標的機は高度なステルス機を再現できる性能は持ち合わせておらず、仮想Su-57、J-20としては能力不足です。米空軍には現在、第5世代ステルス戦闘機のF-35を配備したアグレッサー部隊”第65アグレッサー飛行隊”がありますが、高額な運用コストがかかるF-35をそう多用する事はできず、物理的にも運用は限られます。とはいえ、中国が200機以上ものJ-20を生産、配備し、ステルス機との遭遇が現実味を帯びる中、パイロットの対ステルス機訓練を早急に実施する必要に迫られます。そのためのステルス標的機「5GAT」の開発の復活です。

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有人ステルス機よりも低コスト

©Sierra Technical Services

1機あたりの単価は不明ですが、国防省からの要件として試作機の開発費用は5,000万ドル未満、1機あたりユニットコストは1,000万ドル未満になり、F-35の10分の1ほどの価格です。最長120分間飛行でき、第5世代戦闘機を模倣した受動的無線周波数と赤外線シグネチャ、最新世代の空対空ミサイルに組み込まれたレーダー機構を備え、最大8個のチャフ/フレア ディスペンサー モジュールを輸送できる大きさ、そして、J-20、Su-57をある程度、模倣するものでなければなりません。

前の試作機はノースロップ T-38練習機ほどの大きさで、エンジンは退役したT-38のGE社製のJ85エンジンを流用、動翼アクチュエーターフェアリングにはF/A-18戦闘機の物を使うなど既存の航空機制御システムを利用してコストを抑えていましたが、今回もそうなるのかは不明です。性能は改良される予定です。

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Source

https://interestingengineering.com/innovation/stealthy-5gat-target-drone

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