ポーランドの運河で昨年見つかった第二次大戦時に投下された不発弾の解体作業が現地時間の13日に行われました。だが、解体作業中に爆弾が突然、爆発。その時、発生した巨大な水柱が映像に納められました。
不発弾は5トンの大型爆弾
ブリティシュデイリーメイルの報道によると、爆弾が見つかったのはドイツとの国境に近い、ポーランド北西部の港湾都市シフィノウィシチェの運河の底です。爆弾は第二次世界大戦時にイギリス空軍がナチス・ドイツへの空爆で投下した「トールボーイ爆弾」(写真上)。これは重さ5トンもある超大型爆弾で主に巨大なコンクリート構築物や鉄筋製の物を破壊するために使用されました。シフィノウィシチェは第二次大戦時、ドイツ軍の軍港で軍艦を沈めるために投下されたものだと考えられます。
2019年9月、ポーランド当局は運河の水路深化プロジェクトで水底を調査する中で不発爆弾を発見。爆弾は長さ約6メートル、重さ約5,400 kgと、ポーランドでこれまでに発見された第二次世界大戦の不発爆弾では最大の物です。
ポーランド当局は、爆弾解体が成功する確率はわずか50%であると述べ、爆弾解体が始まる前に、当局は750人の近くの住民を避難させます。ポーランド軍は解体方法として爆薬を水中で燃焼させて爆弾を無力化させることにします。軍のダイバーがもろもろの器機を爆弾に設置して、遠隔操作によって解体作業が行われましたが、その途中、爆弾は無力化することなく、爆発してしまいます。
爆発の様子が映像に納められており、その巨大な水柱からこの爆弾の威力がわかります。水中での爆破ながら、振動、爆風を近くの住人は感じたようです。
この時、幸いにもダイバーは既に安全領域に避難していたため、負傷者は一人もいませんでした。
戦後70年以上も経ちながら、この威力、不発弾の危険性が分かります。日本でも毎年、数百件、数十トンの不発弾が発見されており、まだ数多くの不発弾が日本には眠っているとされています。