ロシア空軍はまだ80%が健在か、ウクライナ国境周辺に集結との情報も

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ウクライナ侵攻から1年、ロシア軍はこれまで多くの戦力を失っていますが、損失の大部分は陸軍になり、圧倒的優位性をほこるとされていた空軍は未だ80%の戦力を維持しているとされます。

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ファイナンシャル・タイムズの報道によれば、ウクライナ侵攻からまもなく1年を迎える今、ロシア航空宇宙軍は依然として、侵攻前に保持していた戦力の80%を維持しており、始まった大攻勢のためにウクライナ国境近くに航空機とヘリコプターを集め、大規模な航空攻撃を行う予兆があると報じました。しかし、ウクライナ軍は国境付近に航空機が終結しているという情報については正しくないと伝えています。ウクライナ国境周辺には40の飛行場があるとされますが、攻撃されるリスクの高い、国境近くに航空機を集めることはなく、機体はHIMARSや自爆ドローンの攻撃範囲外に展開しています。また、戦法に関しても当初、航空機の損害が頻発したことから、最近は撃墜リスクの高い近接航空攻撃の割合を減らし、ウクライナの防空システムの外からのスタンドオフミサイルの攻撃を多用しています。陸上兵器と比べ移動速度、移動範囲が広い航空機は必要に応じて直ぐに展開、配置が可能であり、国境付近に待機する必要はありません。とはいえ、ウクライナ軍の情報将校によれば、ロシア軍は700機の航空機、内400機は攻撃・戦闘機、そして、300機のヘリコプターを大攻勢のために集めているとされ、展開しやすい場所に配置はされているかもしれません。

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ロシア航空宇宙軍には侵攻前、772機の戦闘機、739機の攻撃機、1,543機のヘリコプター、544機の攻撃ヘリがあったとされます。ウクライナ側の発表によれば、2月16日までにその内、298機の航空機、287機のヘリコプターを失っています(第三者機関のOryxが映像や画像を元に調べた結果では航空機は72機、ヘリコプターは77機)。このウクライナ側の発表と戦前の戦力を比較しても、ロシア軍はまだ80%以上の航空戦力を持っていることが分かります。しかし、持っている機体数≒戦力というわけではありません。そもそも、ロシア空軍の航空機の稼働率は侵攻前から50%以下と言われており、更に戦争で機体の消耗が激しくなる中、整備が追いついておらず、スペアパーツも足りていません。実際、昨年後半からはロシア国内で軍用機の墜落が頻発しました。戦力は80%残っているかもしれませんが、実際に戦闘に参加できるのはその半分以下かもしれません。

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Source

https://www.ft.com/content/3fd6e91f-71e4-4c02-9360-be20a2a78763

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