対戦車ロケットM72 LAWを搭載した小型ドローン

対戦車ロケットM72 LAWを搭載した小型ドローン
Photo Nammo

ノルウェーの防衛企業Nammoは商用の小型飛行ドローンに携行式対戦車ロケット”M72 LAW”を搭載して発射テストを行いました。

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対戦車兵器として復活

M72を撃つ米海兵隊
US Marine

M72 LAWはNammoとアメリカのTalley ディフェンスによって開発された単発使い捨ての携行式対戦車ロケット弾です。2.5㎏の軽量さと、使いすてという手軽さ、2000ドルというコストから30か国以上の軍隊で運用されています。

とはいえ1960年代から使用され、66mmのHEAT弾は現代の戦車には威力が不足しており、対戦車ロケットというには役不足です。米軍はAT4(M136)に切り替えを始めています。しかし、今回、Nammoが行ったテストはM72の対戦車ロケットとしての役割を維持させることになります。

Nammoが今回行ったテストではM72は水平ではなく、砲口を真下に向ける形でドローンに搭載。上空を浮遊するドローンと組み合わせることで、水平射撃、無誘導のM72のロケット弾ではできなかった「トップアタック」が可能になります。トップアタックとはジャベリンといった対戦車ミサイルに搭載されている機能で、一番装甲が薄いとされる戦車、装甲車の上面を狙って攻撃することです。トップアタックが可能になることで威力が弱いM72でも敵の戦車、装甲車に致命的な打撃を与えることができます。しかも、商用のドローンと組みわせることができるので対戦車ミサイルと比較しても安価です。

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Nammo副社長QuocBao Diepの話では、地上で肩から発射したロケットの射程は約350mしかありませんが、ドローンに搭載することで3〜4km離れたターゲットも攻撃することが可能になります。同社は最大50kmの範囲で行えることを計画しています。

M72ドローンのコンセプトはGPSなどに依存しない低コスト兵器です。ある程度の自動化により、複数のドローンを操ることでドローンの群れ”スウォーム攻撃”も可能です。従来の対戦車ミサイルと比較しても機甲部隊に対して効果的で安価な攻撃手法になり得ます。M72バリアントは、少なくとも450mmの鋼を貫通できます。

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Source
https://www.nammo.com/story/drone-mounted-m72-shows-promising-results/

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