負傷した仲間を背負って戦場歩く男の動画が海外のネット掲示板redditに投稿されて話題を呼んでいる。負傷した仲間を抱えた男性は銃弾を飛び交う中、恐れる様子が無く落ち着いた姿から「英雄!」「鋼の勇気!」と讃えられている。
負傷兵は狙われる
銃弾なり、砲撃を受け負傷すれば急いで傷口を塞いで出血を止めるなり、早急な手当てが必要だ。対応が早かれば早いほど命は助かる可能性が高い。しかし、銃弾が飛び交う中では応急処置は難しく、その場に衛生兵が居ないと時もある。例え応急処置をしても安全な場所に移す必要があり、負傷兵はどちらにせよ後方へ移動させる必要がある。しかし、負傷兵を背負って移動すれば動きは鈍り、敵もその機会を逃さない。スナイパーなどは敢えて命を取らず、負傷させて助けに来る兵士を狙うこともある。それが戦場だ。
Yemeni fighter earning his medal from r/PublicFreakout
そのような戦場で、この動画に映る男性は負傷した仲間を肩に担ぎ、身を隠すようなこともなく、若干小走りではあるが仲間を運んでいる。姿からはおそらく民兵であり、正規軍のような衛生兵や応急処置が行えるような装備は持っていないのでろう。周囲には彼を狙ったかのような銃弾が着弾した砂煙が上がっているのが何発も確認できる。しかし、彼は取り乱すことなく仲間を運び続ける。
動画のタイトルにはアラビア語で「数十発の弾丸を回避して負傷した友人を救い、彼を0.5 km以上運んだイエメンの英雄の伝説の映像」と書かれている。彼は数十発の銃撃を受けながらも当たることなく500m仲間を運んだのだ。この勇敢な行動に対して、掲示板では「英雄だ!」「鋼の勇気!」と讃えている。
その後、彼が無事に最後まで仲間を運べたのか、仲間は助かったかどうは定かではない。
イエメンでは2015年に政府と反政府による内戦が勃発。隣国のサウジアラビアやイスラム国も参戦し、現在も内戦が続いている。イエメン全土は外務省からレベル4の退避勧告が出るなど現在、世界で最も危険な場所とされる。