米海軍のインディペンデンス級沿海域戦闘艦の約半数に船体に亀裂が入る欠陥が

US Navy

アメリカ海軍の沿海域戦闘艦であるインディペンデンス級沿海域戦闘艦の約半数に構造上の欠陥があることが分かったとアメリカの海軍メディアNavyTimesが報じました。

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NavyTimesが入手した、海軍の内部記録によると米海軍のインディペンデンス級沿海域戦闘艦の半数は、船体亀裂につながる構造上の欠陥に苦しんでおり、そのため、一部の船は航行時の速度、海の状態によって行動を制限しているとされ、内部文書によれば、最大波高約2.5mの海を15ノット(27.7km/h)を超える速度で航行した場合、船体に亀裂が入り、広がる可能性があります。船体は薄いアルミ製で船体に強いストレスがかかった場合、亀裂が入る可能性があることは2019年後半には既に発見されていたとされますが、2016年にはUSSモンゴメリーがタグボートと衝突して船体に亀裂が入る事故を起こしています。

インディペンデンス級はフリーダム級と共に建造が始まった米海軍の沿海域戦闘艦になります。船体には少し変わった「trimaran(トリマラン)」構造を採用、2006年に建造が始まり、2010年に1番艦が就役。19隻が建造予定で、これまで14隻が建造され、12隻が就役中です。亀裂の欠陥はその内6隻で明らかになっています。海軍はこれらの欠陥が直ぐに乗組員の安全に危険をもたらすものではなく、喫水線の下では発生しないと強調しています。

インディペンデンス級は当初からエンジンやレーダー、武装に問題が多く、最初の4隻の内3隻がメンテナンスに入るなど失敗艦と呼ばれていました。同時期に就役したフリーダム級も変速機に問題を抱えるなど2023会計年度で初期に建造された8隻全艦の運用を終了することを予定。インディペンデンス級も1番艦のインディペンデンス、2番艦のコロナドが2021年3月に早くも退役。インディペンデンス級とフリーダム級ともに失敗艦とされ、次級のコンステレーション級ミサイルフリゲート艦の建造が決定しています。

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Source

https://www.navytimes.com/news/your-navy/2022/05/10/the-littoral-combat-ships-latest-problem-class-wide-structural-defects-leading-to-hull-cracks/

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