BIRDAerosystems は世界中のVIPが多く利用するエアバスA320にミサイル防衛システムを提供します

BIRDAerosystems は世界中のVIPが多く利用するエアバスA320にミサイル防衛システムを提供します
Photo BIRD Aerosystems

ミサイル保護システムや空中監視システムを開発するイスラエルのBIRD Aerosystemsは月曜日、エアバスA320航空機に高度なミサイル保護システムを供給する契約に署名したと発表しました。ヨーロッパに拠点を置く、世界最大手の航空機メーカーであるエアバス社が製造するA320は旅客機としてはもちろん、要人用のVIP機としても人気で欧州を初めとした多くの国で政府専用機として使用されています。

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防空システムAMPS

BIRDは、A320に対し、SPREOS(自己防衛電子光学レーダーシステム)、DIRCM(指向性赤外線妨害装置)を含む高度なミサイル保護システム「AMPS-MD」の提供を予定しています。AMPSは既に米軍やNATOの多くの軍用機に導入されているミサイル防衛システムでレーザー誘導、IR誘導ミサイル、MANPADS(携行式防空ミサイル)といった全ての対空ミサイルの脅威に対して独自の検知、追跡、妨害を提供することにより、航空機をミサイルの脅威から護ります。SPREOSは迫ってくる地対空ミサイルを自動的に検出し、検証、防御するように設計されており、セミアクティブレーダーを使用して、脅威の有効性を確認、すべての誤警報を排除すると同時に、脅威を追跡および詳細な情報を取得、分析して、最も効果的な妨害方法を判断、実行します。ミサイルの妨害方法はIRシーカーを妨害するDIRCM だけでなく、デコイ (フレアとチャフ) を効果的に使用してレーザー誘導といったほぼ全てのミサイルの脅威から航空機を保護します。AMPS-MDシステムは、BIRDのオールインワンAeroShield PODにインストールされ、Airbus Franceと共同で、顧客のA320航空機の認証、補足型式証明書を取得します。

軍用機ではない機体にミサイル防衛システムは必要?

エアバスA320はこれまでに8000機以上が生産され、ボーイング737と並び世界でも最も運用されている旅客機の一つであると共に政府専用機など要人用の機体としても欧州を初めとして多くの国で利用されている機体になります。要人用の機体というとアメリカの大統領専用機「エアフォースワン」が有名です。敵が多いアメリカ大統領を護るため対電磁パルス防御やミサイル防衛システムなど様々な防衛システムが搭載されていることは有名な話です。しかし、大抵の政府専用機にはこのようなシステムは搭載されていません。日本の政府専用機にも防衛システムはないとされています。飛行中に狙われる可能性は低いですし、そもそも、危険地域を飛行しません。しかし、絶対安全かといわれるとそうではありません。2014年7月にはウクライナ東部上空を飛行中のマレーシア航空のボーイング777型機が親ロシア分離主義が放った地対空ミサイル「ブーク」に撃墜され、乗員全員が死亡しています。2020年1月にはウクライナ国際航空のボーイング737型機がイランのテヘラン エマーム・ホメイニー国際空港を離陸後直ぐにイスラム革命防衛隊の地対空ミサイル「Tor-M1」に撃墜されています。どちらも狙われる理由がない機体であり、誤射、意図しない攻撃でした。最近ではイスラエルとハマスの紛争でロケット弾を撃墜するためにアイアンドームから放たれたミサイルが民間旅客機の近くを飛行することもあるなど、予測できない事態は起こりえます。民間旅客機全てにミサイル防衛システムを導入するのはコスト的には無理ですが、不測の事態に備え、国家元首を護るために導入というのは一定の需要はあるかもしれません。

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https://www.birdaero.com/

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