フィンランドの銃器メーカーSako(サコ)社は6月2日、自社の「Sako TRG M10」がカナダ陸軍の新しいマルチキャリバー狙撃銃に選ばれたこと発表しました。世界で最も優れたスナイパーを擁するカナダ軍に新たなスナイパーライフルが加わります。
ライフルメーカーとして世界的に有名なフィンランドの銃器メーカーSakoは、カナダ国防省が2021年に入札を開始した「マルチキャリバー狙撃兵器 (MCSW) システム」の契約を獲得しました。MCSWの目的は2005年に導入した.338ラプアマグナムを使用する”C14狙撃ライフル”を.338ラプアマグナムカートリッジと威力は弱くなりますが安価な7.62mmNATOカートリッジ双方で利用できるバレルとチャンバーが交換可能なマルチ口径狙撃銃に置き換えることになり、Sako TRG M10がその要件を満たす銃として選ばれた形になります。SakoはStoeger Canadaと協力してカナダ軍にSako TRG M10の提供をまもなく開始します。
スペック
Sako TRG M10はボルトアクション式のスナイパーライフルです。最近主流の複数口径に換装可能なマルチ口径ライフルで、.338ラプアマグナム弾とNATO基準の7.62x51mm弾(.308win)弾の2つが使用可能で、長距離、中距離と状況やミッション要件に合わせて口径を変更できます。ボックスマガジンの装弾数は.338ラプアで8発、7.62mmで11発になります。バレルと換装パーツには手で触って分かるよう触覚インジケーターを採用。暗闇でも交換可能になっています。
アクションフレームとバレルは、特殊合金鋼を使用した冷間鍛造により剛性を高めています。試射段階で、徹底的で厳しいテストを受け、すべてのテストに合格しています。
ストックはスケルトンで折り畳み式。ピストルグリップは交換可能で3つの異なるサイズのバックストラップを用意。トリガーユニットは武器を分解することなく、メンテナンスと調整のために取り外すことができます。両利きのアンビシステムを採用、全てのコントロールユニットは発射体勢から手の届く範囲にあります。
口径 | .338ラプアマグナム | 7.62x51mm(.Win308) | 7.62x51mm(.Win308) |
全長 | 1216.5mm | 1186mm | 1037mm |
バレル長 | 689mm | 656mm | 509.5mm |
重量 | 6.5kg | 6.1kg | 6kg |
マガジン容量 | 8 | 11 | 11 |
Photo SAKOフィンランド国防省は12月21日、フィンランド軍の新しい7.62mmスナイパーライフル、マークスマンライフル(DMR)として、同国の銃器メーカーSAKO社が新しく開発したライフル「SAKO M23」を調達する契[…]