フィンランド国防省は12月21日、フィンランド軍の新しい7.62mmスナイパーライフル、マークスマンライフル(DMR)として、同国の銃器メーカーSAKO社が新しく開発したライフル「SAKO M23」を調達する契約を同社と結んだことを発表しました。
ライフルシステムの調達契約には、狙撃用の半自動銃と、歩兵の支援武器として使用する選抜射手用ライフル(DMR)の2つのタイプの調達。さらに、メーカーが提供するアクセサリー、スペアパーツ、メンテナンス機器、およびトレーニングが含まれます。
この調達により、歩兵部隊用の銃として歩兵の射撃の精度と範囲を大幅に拡大すると共に、現在、同じ目的で配備されている古いソ連のSVDドラグノフと自国のバルメット社が開発したボルトアクション式のTkiv 85にとって代わり、装備を近代化します。
AR-10/15ベースのライフル
SAKO M23は、7.62x51mm NATOキャリバーのAR-10/15ライフルに基づいて2020年から2022年にかけてフィンランド軍とSAKO社の共同で開発されました。戦術的なナイトサイトやサプレッサなどの多用途アクセサリーが利用可能な統合武器搭載システム、精度の向上、軽量で人間工学を取り入れた設計など、現在、運用されているものと比較して大幅に機能が向上しています。
1960年代に開発されたSVDドラグノフは性能が陳腐化しており、各国でリプレイスが行われています。1984年に配備されたモシンナガンの系譜を継ぐTkiv85は信頼できる銃ですが、7.62mmのボルトアクション式は火力不足であり、対ロシアを睨んだ時、2つの銃は明らかに力不足です。 この2つの銃はほとんどがM23に置き換えられます。
スナイパーライフルタイプ
スナイパーライフルタイプのM23は、半自動で高品質の光学機器と精密弾薬とセットになり、800mの距離で効果的な射撃を提供します。
マークスマンライフルタイプ
歩兵に近いマークマンのセクションで使用するように設計されており、スナイパータイプよりは光学機器などは簡素化されています。射程は600mになります。
調達数は今のところ不明ですが契約総額は1000万ユーロになります。最初のロッドは2022年末までに陸軍に納入され、2023年から軍での訓練、そして運用が始まる予定です。
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