中国は使い捨て原子炉を積んだ魚雷を開発しています

中国は使い捨て原子炉を積んだ魚雷を開発しています
china Navy

北京の研究チームは、魚雷が発射から1週間巡航し続け、太平洋を横断できる小型で低コストの原子炉の概念設計を完了したとサウスチャイナモーニングポストが報じました。小型の原子炉は魚雷以外にも、水中用ドローン、小型潜水艇などにも設置できます。

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使い捨ての小型原子炉

原子炉を動力源とする魚雷は、速度は30ノット(56km/h)と通常100km/hほどの速度を誇る通常の魚雷と比べると鈍足ですが、最大200時間巡航が可能。これは上海からサンフランシスコまでの距離1万kmを横断できる計算です。

原子炉は、使用を終えるか、または攻撃前に自動的に魚雷から分離され、海底に沈み、投棄されます。そのため、魚雷としての威力は通常の魚雷と変わらず、攻撃による放射能汚染はありません。分離、投棄も全て安全なメカニズムで行われ、もし、仮に魚雷が途中、行動不能に陥って、内部に進水が起きても原子炉で重大な事故が発生しないよう安全が確保されていると中国は説明しています。

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原子炉は製造コストを低く抑えるため、シールド材料の大部分を排除し、重要な部分のみを放射線から保護。原子炉の高価な軍用グレードの材料を市販のコンポーネントに置き換えることも計画しています。小型化された原子炉は、中国人の平均成人男性2人(120kg?)と同じくらいの重量で、4kg未満の低濃​​度ウラン燃料を搭載。1.4メガワット以上の熱を発生します。しかし、コストを抑えたことで、電気変換率が低く、そこから魚雷の水深に必要な電力に変換できるのは僅か6%です。しかし、それでも魚雷を巡航させる上で十分すぎるエネルギーを得ることができます。

ポセイドン

原子炉を搭載した魚雷は既にロシアが「ポセイドン」を開発、運用しています。ポセイドンは通常の魚雷の30倍の重さになり、運用できる潜水艦は先日、北方艦隊に就役したベルゴロド原子力潜水艦のみです。それと比べると、この魚雷は通常の攻撃力潜水艦で運用できることをめざしており、ポセイドンと比べ汎用性が高い兵器です。ポセイドンは核弾頭を搭載、放射能汚染も引き起こしますが、中国のこの魚雷は核魚雷ではなく、通常兵器としての利用と中国原子力研究所の郭建は述べています。

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Source

https://www.scmp.com/news/china/science/article/3185980/chinese-scientists-plan-disposable-nuclear-reactor-long-range

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