複数の海外メディアの報道によるとチェコ共和国の銃器メーカー”チェスカー・ズブロヨフカ(CeskaZbrojovka:CZ)”グループは、アメリカの銃器メーカー”コルト(Colt Manufacturing LLC)”社の買収を計画しているようです。
CZは昨年11月、コルト・マニュファクチャリング・カンパニーの所有者でデラウェア州にあるコルト・ホールディング社の発行済み株式の100%買収の意向を投資家に表明しました。この取引は昨年末までに”実行の準備ができている”とされ、CZはその後、買収を完了するための独占期間を2021年1月末まで延長することに合意したことを発表しています。CZ、コルトの両社はこの取引に既に同意しており、技術的、規制審査要件、および取引の法的条件について引き続き話し合いを行っています。銃器に関する技術や情報は安全保障にも関わることであり、この国境をまたぐ取引には最終的に当局の承認が必要であり、取引が成立するかはまだ予断を許さない状況です。
CZとコルトについて
CZ
チェスカー・ズブロヨフカ(CZ)は1919年にチェコ・スロバキアに設立したヨーロッパを代表する銃器メーカーで世界でも有数の伝統と規模を誇っています。冷戦下でもソ連の影響を受けず、独自の銃器開発を行い、代表的な銃でいうとサブマシンガンのVz 61スコーピオンやアサルトライフルのCZ BRENがあります。それらの中でもCz75は世界的にベストセラーとなった拳銃です。
コルト
コルトは世界初のシングルアクションリボルバーを発明するなどアメリカを代表する銃器メーカーです。1900年代初めに開発した「コルトガバメント M1911」は半世紀以上に渡り、米軍の標準拳銃を務めました。米軍の主力小銃であるM16、M4を開発生産したのもコルト社であり、アメリカの銃の発展に切っても切り離せない会社です。しかし、2015年に破産申請するなど、近年は業績が悪化していました。
Source
https://warisboring.com/firearms-company-colt-may-be-sold-to-cz-a-czech-firearms-company-with-a-long-history/
https://www.ceskenoviny.cz/zpravy/ceska-zbrojovka-usiluje-o-ziskani-americkeho-vyrobce-zbrani-colt/1980796