脱出した戦闘機パイロットを撃ってはいけない

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戦闘機は撃墜されるとパイロットは墜落前に「射出座席」と呼ばれる緊急脱出システムで座席ごと機外に脱出する。その後、パラシュートが開いてゆっくりと降下していく。パイロットは助かったと思うかもしれないが、降下中のパイロットは全く無防備な状態であり、この時、敵から銃撃を浴びせれば一溜まりもない。降下地点に敵が集まってきて、そこで殺害されるかもしれない。しかし、脱出したパイロットを殺害してはならない。脱出したパイロットを殺害することは戦争犯罪だ。

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脱出したパイロットは非戦闘員

エネミー・ライン

国際的な戦争法や捕虜の扱いを定めた「ジュネーブ条約」の条文の中に非戦闘員について定める項目がある。この中で捕虜として扱うべき者として「戦闘力を失った戦闘員」は保護すべき捕虜と定めている。それは武器を持たない、放棄した兵士のことを指し、パイロットの場合は搭乗する戦闘機や爆撃機が武器であり、それが撃墜、破壊され、脱出した時点で武器を放棄したと見なされ、非戦闘員扱いとなる。そのため、パラシュート降下中のパイロットを撃ってはいけないし、捕えれば捕虜として扱わんければならない。
この条文が追加されたのは1977年で、それ以前の戦争では適応されていなかったが、このような国際ルールができる前から実施していた国がある。

ドイツ、アメリカは第二次大戦中から実施していた

第二次大戦中のナチスドイツは国際的なルールができる前から墜落、脱出したパイロットを殺害することを禁じていた。ドイツ軍の司令官は「もしパラシュートを撃つ者がいれば、私がそいつを撃つ」とまで言ったいたとされる。ドイツ空軍最高司令官のヘルマン・ゲーリング元帥でさえも脱出したパイロットを撃つ行為を「殺人」と認めていた。アメリカ軍においてもヨーロッパ戦線の最高司令官であったアイゼンハワー将軍は脱出した敵機の搭乗員への発砲を禁止する命令を出していた。

脱出した時のために武器が支給されている

脱出したパイロットは武器を持たない非戦闘員と言ったが、実際は武器を携帯している。第二次大戦中はパイロットは拳銃を携帯していた。射出座席になってからは大抵、脱出後に生き延びるための非常食、救急キットなどがセットになった「サバイバルキット」が入っていて、その中にはサブマシンガンといった銃器も入っている。着陸後にこの武器を手にして敵に向ければ、そこで非戦闘員ではなく戦闘員となる。ただ、パイロットの持つ銃器は戦うためではなくあくまで自衛用という扱いだ。特に現代であればテロリストや民兵など国際法が通用する相手ではなく、捕えられれば何されるか分からない。何が何でも逃げ延びて仲間の救出を待つ必要がある。また、場所によっては熊や狼といった獣に襲われる危険性もある。あくまで武器は逃げ延び身を護るために使わられる。

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GAU-5/A|米空軍パイロットのサバイバルM4カービン

落下傘兵は撃ってもよい

ちなみに空挺部隊など落下傘兵はパラシュートで降下中であっても撃つことは戦争犯罪にはならない。

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