ハリウッドはアフガニスタン撤退の映画の製作に動き始めます。題材はおそらく元特殊部隊による救出作戦「パイナップル急行」です

ハリウッドはアフガニスタン撤退の映画の作成に動き始めます。題材はおそらく「パイナップル急行」です
Photo dvids

今年8月に起きた駐留アメリカ軍のアフガニスタンからの完全撤退とそれに合わせて起きた避難民の騒乱。まだ数カ月しか経ていない出来事ですが、既にこれを題材にハリウッドでは映画作成に動き始めたようです。

Deadlineの報道によると、制作”ユニバーサル・ピクチャーズ”、監督・脚本”ジョージ・ノルフィ”によって、アフガニスタン撤退を題材にした映画の製作が決まったようです。作品には『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『ヴェノム』のトム・ハーディーと『ホワイトハウス・ダウン』や『G.I.ジョー 』のチャニング・テイタムの出演が既に決定しています。

映画はアフガニスタン撤退時の避難民を題材にした実話に基づくストーリーになり、昨年8月のアフガニスタンの急速な崩壊の中で取り残された仲間を助けるため、同僚と共にアフガニスタンに戻る3名の元特殊部隊員に焦点を当てて描かれます。トム・ハーディーとチャニング・テイタムはこの元特殊部隊員役とされています。2人ともアクション・戦争映画の実績は豊富であり、はまり役でしょう。もう一人が誰になるのか気になるところです。

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ストーリーの題材はおそらく「パイナップル急行」

ストーリーの題材はおそらく「パイナップル急行」
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仲間を助けるためにアフガニスタンに舞い戻る元特殊部隊と聞いて”ピンッ”と来たのが、元米軍特殊部隊員からなるアフガニスタン救出ボランティアチーム「Task Force Pineapple(タスクフォース・パイナップル)」による、避難救出作戦「Pineapple Express(パイナップル急行)」です。映画はおそらくこれを題材にしたものと思われます。

アフガニスタンの急速な情勢・治安悪化により避難を強いられている人々を救うために駐留米軍のアフガニスタンからの完全撤退は当初、9月11日を予定していましたが、タリバンが電光石火の勢いで首都カブールを8月15日に制圧。アフガニスタン政権も崩壊。タリバンからの迫害を恐れた市民が唯一の脱出経路であるカブール国際空港に退去押し寄せ、撤退活動は混乱。空港周辺は地獄絵図と化しました。
この状況に既に退役したネイビーシールズやグリーンベレー、CIA特殊工作員といった元特殊部隊員たちはかつて訓練を行い、共に戦ったアフガニスタン政府軍特殊部隊の隊員とその家族を救出するために、有志約50人が集まり、アフガニスタンへ救出へ向かいます。元特殊部隊員とは言え、既に退役した身であり、一般人です。米国政府の許可はありませんでした。しかし、現地では米国特殊部隊および米国大使館と協力し、8月25日に活動を開始。元隊員たちは暗号化された通信アプリで連絡を取り合いながら。空港へ繋がる下水道を使って避難ルートを設定。ツーマンセルで動きながら約500人を救出しました。この時、避難民は身元を確認するために、ピンクの下地に描かれたパイナップルの絵を見せなければなりませんでした。下水道を地下鉄と見立て、パイナップルの絵が目印だったことが「パイナップル急行」とう作戦名たる所以です。その後、彼らは2021年8月30日の時点で、延べ1,000人以上の難民を避難させます。

米軍の公式作戦であれば、こんなにすぐに情報開示、映画化ということはできないので、米軍非公式で民間による活動であった「パイナップル急行」が題材になると思われます。

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タリバンに囲まれた英陸軍特殊部隊SAS隊員20人が救出されていた
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Source
https://deadline.com/2021/11/channing-tatum-tom-hardy-afghanistan-evacuation-universal-movie-george-nolfi-script-1234870585/

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