ロシア、インドへの武器の納期期限を守れず、配達遅延

ロシア、インドへの武器の納期期限を守れず、配達遅延
indian air force

インド空軍によると、ロシアはウクライナ侵攻の影響で、約束された武器の納期期限を守れず、配達が遅延しています。これはインドの安全保障に影響を及ぼすともに、長年築てきた両国間の外交関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

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インド空軍(IAF)の代表者はインド議会の委員会で、ウクライナ戦争のため、ロシアからの武器配達が約束通り行われないと述べました。IAFは今年、ロシアから重要な武器の納入を計画していましたが、期日通りに実現しませんでした。アメリカに次ぐ世界2位の武器輸出国であるロシアですが、ウクライナへの侵攻の影響で、武器輸出に影響がでるのでは?と、かねてから懸念されていましたが、「彼らはそれを届けることができないことを書面で私たちに伝えました」とAIFの役人は述べており、公式に認めたことになります。ロシアの国営企業で武器の輸出を担うRosoboronexportはこの件について、何も述べていません。ロイター通信によれば現在進行中の最大の納入品は、インドが2018年に54億ドルで購入したS-400防空ミサイルシステムで、これまで3つが納入されましたが、あと2つが納入待ちです。

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ロシア依存を減らすインド

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、世界屈指の兵器輸入国であるインドの2018~2021年の輸入額は124億ドルに上り、うちロシアが55億と4割を占めています。実際、インド陸軍の主力戦車はロシア製のT-90S戦車になり、2021年には主力小銃にロシア製のAK-203ライフルを採用しています。今回、納期遅延が問題となったインド空軍においてはロシア製のSu-30MKI、MiG-29UPGを主力戦闘機として配備しています。

しかし、インドは近年、兵器の安定供給を目的に国産化を進めており、ロシアからインドへの輸出は37%減少。更にロシアによるウクライナ侵攻の影響を懸念して、更に依存度を減らしており、フランス、アメリカからの調達を増加させています。戦闘機についてはフランス製のラファールを追加するなど、ミラージュ2000含め、フランス機の割合が増えています。今回の武器配達の遅延はインドのロシア離れに拍車をかけると共に、他国でもロシア兵器離れが進むことになるでしょう。実際、ロシアは大幅に武器輸出を減らしています。

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mod ukraineストックホルム国際平和研究所 (SIPRI) のレポートによれば、ロシアの侵攻を受けた昨年のウクライナの兵器輸入量は大幅に増え、世界3位に、逆にロシアは武器輸出を大きく減らしました。[adcode][…]

ウクライナの兵器輸入量は世界3位に、ロシアの武器輸出は大幅減
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Source

https://www.reuters.com/world/india/russia-cannot-meet-arms-delivery-commitments-because-war-indian-air-force-says-2023-03-23/

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