ロシア国防省がウクライナ侵攻半年間の戦闘戦果を発表

ロシア国防省がウクライナ侵攻半年間の戦闘戦果を発表
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ロシア国防省は8月29日、2月24日に始めたウクライナ侵攻における、約半年間のロシア軍の戦闘報告結果(ウクライナ軍の損害)をTelegramの公式アカウントで発表しました。

ロシア国防省の発表によれば、半年間の戦闘の結果、ロシア軍は下記のウクライナ軍兵器を破壊しています。

航空機:276機
ヘリコプター:148機
無人航空機・ドローン:1,832機
対空ミサイルシステム:370基
戦車・戦闘装甲車:4,408両
多連装砲ロケット砲システム:822基
りゅう弾砲・迫撃砲:3,354門
その他軍事車両:5,126台

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宇空軍の所有より航空機の破壊数

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ロシア国防省発表なので、数値の信ぴょう性は不明です。ただ、この数字で首をかしげるのが、航空機の276機という数です。ウクライナ空軍はロシアの侵攻前に保有していた戦闘機は69機、攻撃機は29機と戦闘に参加するような機体は100機あまりしかありませんでした。輸送機や訓練機、侵攻後、各国から軍事支援として提供された機体を合わせても200機に満たない数しかありません。ヘリコプターや無人機を含んでいればありえますが、これは別に戦果をカウントしています。もしかしたら、破壊された世界最大の航空機An-225 ムリーヤなど空港に駐機してあった民間の旅客機や貨物機なども含んでいるのかもしれません。だとしても276機という数が本当であれば、ウクライナ空軍の戦力規模を考えれば、たとえ軍事支援があったとしても壊滅していてもおかしくない数ですが、しかし、まだ空軍は活動を続けています。

ヘリコプターの148機というのも、ウクライナ軍が侵攻前に所有していた数とほぼ同数の数です。ヘリコプターはMi-8/17といったソ連製のヘリコプターが各国から提供されましたが、これだけの数が本当に撃墜されているのであれば、ヘリコプター部隊も機能不全に陥っていてもおかしくありません。しかし、まだウクライナ軍のヘリコプターは戦線を飛び回っています。ロケット砲も侵攻前には490基しかありませんでしたが、軍事支援があったとしてもその倍の822基というのはちょっと首をかしげます。

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ウクライナ軍の戦果(ロシア軍の損害)

ちなみに、ロシア軍の損害はどうなのでしょう。ウクライナ国防省の8月29日付の戦果について、ロシアの発表と同じ項目に報告します。

航空機:234機
ヘリコプター:203機
無人機・ドローン:844機
対空ミサイルシステム:149基
戦車・戦闘装甲車:6,216両
多連装砲ロケット砲システム:279基
りゅう弾砲・迫撃砲:1,060門
その他軍事車両:3,188両

ロシア国防省の発表同様、ウクライナ側の数字の信ぴょう性も不明です。しかし、多少の誇張はあるかもしれませんが、ロシア軍の戦力規模から考えれば、突拍子な数ではありません。例えば船舶については戦果を15隻と報告しており、これは第三者機関のOryxが発表している数値11隻と大差がありません。

ロシアとウクライナの戦闘報告を比較するとヘリコプターや戦車・装甲車の戦果はウクライナが勝っていますが、全体の総数で見れば、ロシアが上回っており、ロシア優勢のように見えます。とはいえ、数字の真偽は不明であり、前述したように航空機の損害など、不可思議な数値も見られます。ロシア国防省の発表は公式Telegramでのロシア語での発表ということもあり、国内向けに自軍の優位性をアピールしたい狙いがあると思われます。もちろん、これはウクライナ側の発表する数値にも言えることです。2021年のアルメニアとアルバニアのナゴルノ・カラバフ紛争でも互いに競うように戦果の数をSNSで発表し合っており、これが今の戦争のトレンドなのでしょう。

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