ロシア軍はMig-29戦闘機の後継機であるMig-35マルチロール戦闘機をウクライナに投入しているとロシアメディアが報じた。事実であれば、Mig-35初の実戦投入になる。
ロシアの航空機メーカー”ユナイテッド・エアクラフト・コーポレーション(UAC)”のチーフデザイナーであるセルゲイ・コロトコフ氏はロシアメディアのRIAノーボスチの取材に対し、MiG-29の後継機であるMig-35戦闘機がウクライナで空爆に使用されたと語った。今回の使用は量産に向けた試験飛行とされており、また、海外への販売に向けたアピールされている。量産を進めるかに関しては「まだ試験飛行を完了する必要があり、その後、国防省が最終決定を下すことになる。」とセルゲイ氏は述べている。同機はロシア航空宇宙軍向けに2018年に量産化される予定だったが、現在のところ、まだ6機の試作機しか生産されていない。セルゲイ氏は、MiG-35の性能は「外国の顧客を満足させる」と述べており、輸出交渉も並行して行われているが、どの国が潜在的な買い手となるかについては言及しなかった。
Mig-35マルチロール戦闘機
Mig-35はMig-29戦闘機の後継機として2000年代に開発が始まったマルチロール戦闘機。2016年に初飛行を行い、2019年6月に最初の量産化モデルがロシア軍に納入されているが、RIAによれば、これまで生産された6機は全て試作機になり、運用試験も完了していない。第5世代戦闘機の技術が採用されているが完全なステルス機ではなく、ロシア軍は「第4++戦闘機」に定義している。
Mig-35はどんな気象条件でも空中目標を破壊できるだけでなく、移動および静止している地上目標や水上目標をも破壊できるように設計されている。ステルス性が高く、アクティブフェーズドアレイレーダーステーション、ヘルメットに取り付けられた目標指定システム、推力が増加した新しいエンジン、最新の誘導兵器を使用することができる。
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