イスラエル国防省は、イスラエル海軍とRafael Advanced Defense Systemsが、サール6型コルベット艦に搭載したミサイル防衛システム「C-Dome」の運用可能かどうか判断する海上最終試験が終了したことを発表しました。「C-Dome」はイスラエルが誇る地上配置型ミサイル防衛システム「Iron Dome(アイアンドーム)」の海軍版です。
“Naval Iron Dome”: Successful C-Dome interception test aboard INS ‘Oz’ from the Sa’ar 6 ‘Magen’ Class Corvette constitutes the final stage of the naval interception system’s operationalization. pic.twitter.com/5n5iXkpm9y
— Ministry of Defense (@Israel_MOD) November 17, 2022
イスラエル国防省は17日公式Twitterで「イスラエル海軍、イスラエル国防省IMDO、Rafael Advanced Defense Systemsは、現実の脅威をシミュレートした高度な迎撃テストを完了し、困難なシナリオでの目標の検出と迎撃に成功した。」と映像付きで発表しました。映像では洋上の貨物船からミサイルを発射。サール6型コルベットがミサイルを検知すると搭載されたVLS型(垂直発射システム)のC-Domeから迎撃ミサイルが発射され、ミサイルを迎撃しました。
アイアンドーム
今回、ミサイルを迎撃した艦載ミサイルの防衛システムの「C-Dome」はイスラエルが世界に誇るミサイル防衛システム「Iron Dome(アイアンドーム)」をベースにしています。イスラエル軍の発表ではアイアインドームの命中率の実績は85~90%と非常に高く、実績ベースでは世界で最も優れた防空システムになります。アイアンドームは基本、地上配備型で「C-Dome」はそれを艦載型・洋上配備型に改修したものです。
イスラエル海軍が4隻保有するサール6型コルベットには既に射程100kmの艦対空ミサイル「バラク-8」32セルが搭載されています。それに対し20セルが搭載されるC-Domeの射程はアインドームと同じスペックであれば、4~70kmになります。アイアンドームはもともと短距離ミサイル防衛システムとして設計されており、中距離以上は「バラク‐8」、撃ち漏らしたものを「C-dome」が対処するのかもしれません。どちらにせよ、サール6型コルベットは世界屈指の防空能力を持つ艦船になります。