SFP9｜自衛隊の新拳銃

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SFP9自動拳銃は2019年12月に防衛相によって採用され2020年5月にお披露目された自衛隊の新拳銃。2020年（令和2年）より配備が予定されている。

SFP9はドイツのヘッケラー&コッホ（H&K）社が2014年に販売を開始した9mm口径の自動拳銃。SFP9は”striker fired pistol 9mm”は表している。アメリカ市場では「人々の銃」を意味するドイツ語”VolksPistole”から「 VP9」と名付けられている。最新の人間工学に基づき設計されたSFP9はH&Kが威信をかけて4年もの歳月かけて開発した銃で、グロックが市場を席巻するポリマー製、ストライカー式の自動拳銃の競争力を高めるために投入された。

1 スペック
2 自衛隊での採用

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スペック

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Heckler & Koch(@hecklerandkoch)がシェアした投稿 – 2020年 8月月12日午後10時13分PDT

SFP9はH＆Kがこれまで開発してきたハンマーレス（撃鉄が無い）のストライカー方式を採用したVP70とP7とは別に新たに設計されたストライカー方式の自動拳銃。同社のP30拳銃のフレームをベースにしてし設計され、ボディにはポリマーフレームが採用されている。

最新の人間工学デザインを取り入れており、グロックも使うトリガーセーフティー。ピストルグリップにはフィンガーチャンネル、バックストラップとサイドパネルは取り外し可能で手の大きさに応じて各３つのパーツに変更できる。銃口下部のダストカバーにはピカティニーレールが採用され、ライトやレーザーといったアクセサリーの追加が可能。
両手利き用のアンビシステム採用し、マガジンリリースとスライドリリースレバーは左右どちらからでも操作できる。スライドの後方にはコッキングしやすいようにコッキングサポートレバーにコッキング済みかどうかが視覚的に確認できるコッキングインジケーターがついている。

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Heckler & Koch(@hecklerandkoch)がシェアした投稿 – 2020年 5月月1日午後3時44分PDT

使用する弾丸は一般的な9x19mmパラベラム弾。装弾数は最大17発。バリアントで.40S&W弾を使用する「VP40」がある。優れたシングルステージトリガーのトリガーシステムは短く軽い動作で引き金が引ける。トリガーの遊びも鮮明でトリガーはグロックよりも軽いとされている。
冷間鍛造されたバレルは多角形のポリゴナルバレルを採用している。ライフリングの溝が通常よりなだらかでこれにより、銃口からの発射ガスの漏れが少なり、弾丸の初速はあがり、バレルが摩耗しずらくなっている。

重量：710g（マガジンが空の場合）
全長：186㎜
銃身：104㎜
装弾数：10/15/17発

Umarex HK VP9 ガスブローバックピストル SpecialCombo/JPversion BK

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自衛隊での採用

新拳銃については29年度予算でヘッケラー&コッホ社（H&K）の「SFP9」、イタリアはベレッタ社の「APX」、オーストリアのグロック社の「Glock17」が取得され選考が行われた結果SFP9が選ばれた。何気に軍事用としての大規模な導入は自衛隊が世界初となる。

選定理由

拳銃においても小銃と同じ評価基準で選定している。第１段階評価においては、３機種全てが必須とする性能を満たしたため、第２段階評価として、３品種について、「性能」、「後方支援」、「経費」に係る採点を実施した。その結果、最も点数が高かったのが「SFP9」だった。

自衛隊のSFP9は海上仕様

複数あるSFP9の仕様モデルの中で自衛隊に採用されたのはSFP9-M。これは耐塩水性特殊コーティングを施したOTB（Over The Beach）機能を備えた銃でドイツ連邦陸軍特殊部隊のGSG9も採用している。周りを海に囲まれる日本にあって、これからの離島防衛など睨んだ選定と考えられる。