『プライベート・ライアン 』のスティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスのコンビがプロデュースした最高の戦争ドラマ『バンド・オブ・ブラザース 』と『ザ・パシフィック』に続く三部作の3つ目のドラマ『Masters of the Air(マスターズ・オブ・ザ・エア)』の撮影が再開されたことを監督を務める日系人のキャリー・フクナガ監督が自身のインスタグラムで報告した。
スピルバーグとトム・ハンクスはHBOのドラマシリーズにおいて第二次大戦の西部戦線を描いた『バンド・オブ・ブラザース』(2001年)と太平洋戦争を描いた『ザ・パシフィック』(2010年)を共同制作しており、 『Masters of the Air』はこれらに続く三部作の三作品目になる。HBOの「TrueDetective」でエミー賞を受賞したキャリー・フクナガ監督は10話構成の最初の3話を務めることになっている。
『Masters of the Air』は当初、HBOで製作される予定で2013年に『the mighty eighth』というタイトルでプロジェクトは始まったが、予算規模が2億ドルというハリウッド大作映画並みに予算が拡大。HBOでの製作は中断され、スピルバーグとトム・ハンクスは2019年にApple TVと契約。Apple TV+で配信されることになった。当初の予定では2020年に撮影が開始され、2021年に配信される予定だったが、新型コロナのため、撮影は中断。2021年2月からイギリスで撮影が再開されている。スケジュールは大幅に遅延となっており、まだ公開スケジュールは未定だ。Apple TV+は月額600円、年額6000円だが、『Masters of the Air』を見るためなら入会する価値は十分あるだろう。iPhoneやIPadなどApple製品を買えば、一年間の無料視聴期間がついてくる。
『Masters of the Air』ストーリー
『Masters of the Air』は、第二次世界大戦におけるアメリカ第8空軍の爆撃機の搭乗員たちの実話を記録したドナルド・L・ミラーによる同名の書籍『 Masters of the Air:America’s Bomber Boys Who Fought the Air War Against Nazi Germany(空の支配者:ナチスドイツとの空戦を戦ったアメリカの爆撃機少年たち 』に基づいている。
米陸軍の第8空軍(当時空軍は陸軍傘下)の空飛ぶ要塞B-17爆撃機グループは高度25,000フィートを飛行しながら、戦略的爆撃のためにナチスドイツに向かっていた。編隊はドイツの無数の対空砲とドイツ軍の戦闘機の激しい迎撃をうけることになる。
1942年から1945年までの3年間でベルリン、ドレスデン、ハノーバーなどの都市を巡る第8空軍による爆撃の大部分がナイスドイツの領土内になり、連合軍が領土内で行った唯一の戦闘だった。延べ690,000トンの爆弾を投下、ナチスに大打撃を与え、これは同盟国がノルマンディーに上陸する前のナチスドイツ領土に対する最も致命的な打撃だった。しかし、「Mighty Eighth」と呼ばれた第8空軍は大きな損失を被り、115,000人の米陸軍空軍の死傷者のうち47,000人以上が第8空軍になり、空爆は熾烈を極めた。