ベル社のV-280の次世代ヘリの決定に異議を唱えるシコルスキー社

ベル社のV-280の次世代ヘリの決定に異議を唱えるシコルスキー社
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アメリカ陸軍は先日12月5日に「将来型長距離強襲機」(FLRAA)にTextron社傘下のBell・Helicopter社が開発するティルトローター機「V-280 Valor(バロー)」を採用することを発表したばかりだが、V-280と最後まで争った「Defiant-X」を開発するシコルスキー社が異議を申し立て、米国政府に抗議を提出した。

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V-280がUH-60ブラックホークの後継に決定
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ロッキード・マーティン社傘下のシコルスキー社は29日、米陸軍のFLRAA(Future Long-Range Assault Aircraft ) 契約に関する決定を見直すよう米政府監査局 (GAO) に正式に抗議したことを発表した。以下がその抗議内容だ。

DEFIANT (by lockheed martin)

陸軍から提供された情報とフィードバックを徹底的に検討した結果、ロッキード・マーティンとシコルスキーはチームDEFIANTを代表してFLRAAの決定に異議を唱る。今回の決定に至るデータ、議論、提案が陸軍、兵士、そしてアメリカの納税者の利益のために最善の価値を提供するように一貫した評価がされていなかった確信している。FLRAAのミッションは陸軍と我が国にとって極めて重要であり、そのためFLRAAは最も有能で、手頃な価格、最もリスクの低いソリューションである必要がある。我々は、「Defiant-X」が現在、そして未来に至るまでの複雑な任務を遂行するために陸軍が必要とする変革的な航空機であると確信している。

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米政府監査局 (GAO) の規則によれば、シコルスキーの抗議に対し、GAOは法の下、正式な審査を行い、100日以内に決定を下す必要がある。

FLRAAは老朽化した多用途ヘリのUH-60ブラックホークと一部のAH-64アパッチ攻撃ヘリの後継機を開発するプロジェクト。Textron社傘下のBell・Helicopter社が開発するティルトローター機の「V-280」とロッキード・マーティン社傘下のシコルスキー社が開発する二重反転ローター・ツインテールヘリコプターの「Defiant-X」で争われ、V-280に軍配が上がった。UH-60は米陸軍で約2000機が運用されており、この置き換えは今後数十年に渡って700億ドルの契約をもたらすとされている。「Defiant-X」の落選理由に一部では開発の遅れが指摘されていた。

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Source

Sikorsky, a Lockheed Martin Company, Asks the U.S. Government Accountability Office to Review the U.S. Army’s Decision on the Future Long-Range Assault Aircraft Contract

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