スペインメディアのDefensa.comの11月5日の報道によるとスペイン陸軍はオーストリアのグロック社が開発製造するGlock G43 9×19mm拳銃を採用しました。
拳銃市場を席捲するグロックは多くの軍で採用されており、スペインにおいても既にスペイン空軍がG19、スペイン海軍の特殊部隊UOEはG17を採用するなど、スペイン軍内でグロックは既に実績がある拳銃です。しかし、陸軍がG43を採用するのは少し驚きです。
装弾数は6発のみ
Glock G43はコンパクトモデルのG19をさらに小型化した超コンパクトモデルのG26をさらに小型化した、全長159mmの超々コンパクト9mm拳銃として2015年に販売されました。
G43の特徴はシングルカラム(シングルスタック)です。拳銃のマガジンは2つの弾丸が並ぶダブルカラムの複列弾倉が一般的で、これにより、多くの弾丸を装填できます。だが、シングルカラムは一列のみです。これによりフレーム幅が極限まで短くすることができ、その幅は僅か26mmしかありません。G19の幅は32mmです。グリップは薄いですが、ビーバーテールデザインが採用され、タイトなグリップが得られ快適で確実な操作を可能にします。大きなマガジンキャッチにより、素早い装填も可能です。重量はフル装填で585gとコンパクトな上、軽量。足首や胸ポケット、腰などに隠し持つコンシールドキャリー拳銃として最適の銃です。
しかし、コンパクトさの引き換えとして装弾数が少なく、僅か6発しかありません。陸軍兵士あればメインウェポンはアサルトライフルであり、拳銃はサブウェポンで、使用は稀であり、携行しないことも多いとされますが、それでも6発というのは心持たない火力です。戦場では6発など直ぐに撃ち終わります。
そのため、このG43は前線の兵士というよりも、特殊部隊のサードウェポン、国際会議などで警備任務に就く、兵士に当てが割れる拳銃と推測されています。
https://www.defensa.com/espana/glock-g43-nueva-pistola-ejercito-tierra-espanol