無人機”プレデターシリーズ”を開発する米国の軍需企業General Atomics(ゼネラル・アトミックス)社は最大16発のAGM-144ヘルファイアミサイルを搭載できる新しい無人航空機(UAV)を開発しました。
ブレーキング・ディフェンスの報道によるとアフガニスタンやイラクで活躍したMQ-1Cグレイ・イーグル、MQ-9リーパーといった無人航空機(UAV)を開発する ゼネラル・アトミックス社は新しいUAVを開発。今年の夏にカルフォニアのモハーベ砂漠にある同社のデザート・ホライゾン・テストグラウンドでまだネーミングされていないUAV初飛行を行いました。同社は年末までにUAVの写真とその仕様を明らかにする述べています。
攻撃力は増すが耐久性が低下
レポートによると、この新しいUAVには1回の飛行で最大16発の”AGM-144 ヘルファイア空対地ミサイル”を搭載できます。現在使用されているほとんどの攻撃UAVは、射程9kmのヘルファイアミサイルを搭載していますが、16発という数字は驚異的です。 MQ-1Cグレイ・イーグルの搭載量の2倍であり、MQ-9リーパーの4倍の数を搭載することなり、16発という搭載量は攻撃ヘリコプターのAH-64と同数になります。
同機はMQ-1Cをベースにしているとされ、 MQ-1Cの翼幅は20mと長く、追加のヘルファイアを搭載するスペースを持っていますが、これより更に長くなる予定です。しかし、16発のヘルファイアでUAVを武装させると、離陸重量は増すため、センサーやその他のミッションシステムに使用する電力、冷却システムを削減し、補わざる負えません。そのため、UAVの行動範囲、機体性能、耐久性に悪影響を与えることがあると情報筋は認めています。つまり、フル装備の状態ではこれまでのUAVのような長時間任務、ISR(情報・監視)活動は難しく、16発を搭載するからには、それを速やかに使用することが前提になります。機体重量が減れば、本来の機体性能を取り戻します。
General Atomicsは、米陸軍将来コマンドと特殊作戦軍(SOCOM)、特にSOCOMの武装監視プログラムを念頭に置いてドローンの開発を開始しましたが、今のところ両軍での採用予定はありません。