ソ連製のブーク防空ミサイルシステムに米国製のシースパロー対空ミサイルの統合に成功したウクライナ

ソ連製のブーク対空ミサイルシステムに米国製のシースパロー対空ミサイルの統合に成功したウクライナ
9K37 Buk(mod ukraine)

ウクライナはソ連製の防空ミサイルシステムである9K37 Buk(ブーク)から、米国製の対空ミサイルSea Sparrow(シースパロー)を発射させることに成功し、米国から新たな対空ミサイルの支援を受け取ります。

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RIM-7 Sea Sparrow

US Navy

空対空ミサイルのAIM-7 スパローをベースに艦載用の艦対空ミサイルとして1970年代に米国のジェネラル・ダイナミクス社によって開発、レイセオン社によって製造されている。1976年から米海軍で運用が始まり、現在では日本の海上自衛隊を始め、18カ国の海軍で運用中。セミアクティブレーダーホーミング式の誘導ミサイルで最大速度マッハ3、最大射程は19km。

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9K37 Buk

mod ukraine

1970年代に開発、1980年代よりソ連軍で運用が始まった移動式の地上型中低高度防空ミサイル・システム。索敵範囲や射程は使用するレーダー、ミサイルによって異なるが、検知範囲は最大85km、迎撃距離は航空機で最大42km、弾道ミサイルで20km。

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