米軍のC-17輸送機が民間空港に着陸して滑走路を破壊してしまう

米軍のC-17輸送機が民間空港に着陸して滑走路を破壊してしまう
Stillwater Regional Airport

アメリカ・オクラホマ州のスティルウォーター地域空港は、アメリカ空軍のC-17グローブマスターIII輸送機が事前の申請無しに無許可で着陸したため、滑走路が損傷するなど飛行場が重大な損害を受けたと述べました。

sponser

現地メディアの報道によれば18日日曜、オクラホマ州立大学との試合のため、米空軍士官学校の女子バスケットボール チームを乗せた C-17輸送機が同州のスティルウォーター空港に着陸したときに事件は発生しました。オクラホマシティにはウィル・ロジャース空軍州兵基地がありましたが、試合会場から80kmも離れており、C-17はオクラホマ州立大のキャンパス近くにあるスティルウォーター空港に着陸することを決めます。しかし、空軍は地元州政府及び空港に事前に着陸許可を申請していませんでした。C-17は無許可のまま着陸のために滑走路を空けるように航空管制官に要求。同空港に着陸するも、機体が重すぎて滑走路に想定以上の過負荷が掛かり、滑走路と誘導路に損傷を与える結果になります。また、損傷は表面だけでなく、地中内部まで達している可能性があり、これは専門機関による調査が必要です。

破損した滑走路

スティルウォーター空港を管理する市行政は滑走路の最大重量制限は140トンと説明しました。着陸したC-17の重量は約181トンと重量制限を40トン以上も超過している状態だったと指摘。米空軍に空港の修理費用を負担することを要求しています。それに対し、当該のC-17が所属する米空軍ピッツバーグ州空軍第911空輸航空団の担当者は着陸5日前に乗務員が空港担当者と事前に調整しており、機体の重量は制限内だったとして空港側の主張に反論。しかし、今年10月には、米空軍のベースボールチームが同じタイプであるC-17輸送機で空港に着陸することを申請しましたが、重量制限のために拒否されています。

互いに言った言わないの論争になっているため、スティルウォーター市は連邦航空局に事件の調査を要請しました。

sponser

C-17グローブマスターIIIとは

USAF

C-17グローブマスターIII(Globemaster III)は、1993年にアメリカ空軍が戦略輸送用に運用を開始した高高度大型長距離輸送機で、航続距離5,190 km、77トンの貨物を積載可能。エイブラムス戦車なら1両、ブラッドレー戦闘車で3両、AH-64アパッチ攻撃ヘリなら3機を空輸できます。離着陸に必要な滑走路の長さは約1,100m、世界中の10,000以上の空港がこの条件を満たしています。C-17は過酷な環境に着陸することを想定して開発されており、未舗装、不整地でも離着陸が可能。200機以上が運用中で米軍の兵站の要となる航空機です。

sponser

Source

A C-17 Carrying the Air Force Academy Women’s Basketball Team Slam-Dunked a Runway in Oklahoma

sponser
米軍のC-17輸送機が民間空港に着陸して滑走路を破壊してしまう
フォローして最新情報をチェックしよう!