ロシアの北朝鮮兵撤退か?3週間姿見ず

北朝鮮兵,ウクライナに制圧された村奪還、かたや同士討ちという報道も

ロシアのクルスク州に展開するウクライナ特殊作戦部隊(SSO)は、同地に投入されていた北朝鮮兵の姿を3週間確認していないと報告しており、撤退したと見られている。

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BBCなど欧米メディアの報道によると、ウクライナ軍が占領するロシア・クルスク州に展開しているウクライナ特殊作戦部隊(SSO)はここ数週間、北朝鮮兵を確認しておらず、SSOの報道官オレクサンドル・キンドラテンコ大佐は「北朝鮮軍の存在は約3週間確認されておらず、彼らは多大な損失を被ったため撤退を余儀なくされたと思われる」と述べた。ウクライナ大統領顧問のミハイロ・ポドリャク氏も、北朝鮮部隊の一部が大きな損失を受けて前線から撤退したと報告している。

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ロシアへの軍事支援のため、北朝鮮の金正恩総書記は2024年10月に1万2000人規模の兵をロシアに派遣。部隊は同年11月にウクライナ軍が制圧するロシア西部のクルスク州にロシア軍の一部として配備され、ウクライナ軍と激しい戦闘を繰り広げていた。北朝鮮兵は特殊部隊で編制されているという報道もあったが、捕虜となった兵を尋問すると実際は徴兵された若い兵士であったり、訓練と言われて派遣されていた事が確認されている。北朝鮮兵は言語の問題でロシア兵と意思疎通ができなく、連携不足に陥り、有効な火力支援もないまま無謀な突撃を繰り返したり、同士討ち、そして、ウクライナ軍のドローン攻撃など近代的な戦術に対処できず、損害が拡大。ゼレンスキー大統領は最初の3か月で北朝鮮兵4000人が死傷したと伝え、米情報機関は1000人以上が死亡したと分析している。4000人は部隊の3割にあたり、歩兵部隊の3割の損失は全滅と定義される。

ただ、この撤退は一時的なものとされ、米当局者の話として、北朝鮮兵はロシアで追加訓練の後、あるいはロシア軍司令官が損失を最小限に抑えるために新たな運用方法を見つけた上で再配備されると推測している。北朝鮮兵はあくまでロシア軍隷下として、ロシア軍指揮の下で動いている。ロシア軍指揮下で僅か数か月で師団規模の部隊が壊滅となれば、さすがの北朝鮮もよい顔はせず、今後の支援に支障をきたす可能性も考えられる。北朝鮮は最大10万人を派兵する用意があるとも報じられている。

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