冷戦時代は米ソの原子力潜水艦が戦略核ミサイルを搭載して互いにけん制しあった時代。それを背景に潜水艦を舞台にした映画が1990年代には多数公開されます。その後、冷戦が終わって約30年以上が経た今、潜水艦が表舞台に出ることは少なくなり、潜水艦を題材にした映画は少なくなります。過去10年では僅か1本しかありません。しかし、2019年に久しぶりの本格的な潜水艦アクション映画が登場します。 米国防総省と米海軍の全面協力によって製作された『ハンターキラー 潜航せよ』(原題:Hunter Killer)です 。そこで、今回はハンターキラーを含めた、お薦めの潜水艦映画8選を紹介します。
第二次世界大戦が舞台の潜水艦映画
Uボート
第二次大戦下の1941年に敵商船の攻撃のためにドイツ潜水艦Uボート96が大西洋に出航する。艦には取材のために報道班員のヴェルナー少尉も搭乗した。艦内での索敵や魚雷攻撃、敵による爆雷の恐怖などヴェルナーは潜水艦乗員の過酷な任務と戦争の恐怖を知ることになる。そして最後に待ち受ける非情な運命とは!?緊張感溢れる潜水艦内部を描いた作品。監督は『トロイ』のウォルフガング・ペーターゼン。
原題 | Das Boot |
日本公開 | 1981年 |
制作国 | ドイツ ※当時西ドイツ |
U571
第二次大戦下の1942年に1隻のドイツのUボートが大西洋に漂流、救難信号を発する。それを傍受したアメリカ軍は救助を装ってUボートに偽装した潜水艦S33で、敵潜水艦を乗っ取りドイツ軍の暗号機「エニグマ」の奪取を試みる。敵艦を奪取するも想定外の事態が起こり、味方艦は沈没、残った僅かな船員はUボートに取り残されることに。彼らはエニグマを奪取し味方に届ける事ができるのか。監督は『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジョナサン・モストウ。主演は『インターステラー』のマシュー・マコノヒー。
原題 | U571 |
日本公開 | 2000年 |
制作国 | アメリカ |
ローレライ
太平洋戦争末期の1945年8月6日、広島に原爆が投下される。二度目の原爆投下を阻止すべく特別任務を受けた日本海軍潜水艦「伊五〇七」。艦にはナチス・ドイツの開発した特殊音響兵装「ローレライ・システム」と、ある少女が搭乗していた。折笠は少女の世話役を命じられ心を通わせる。少女の力により米駆逐艦を沈めるも艦内でクーデターが起き、恐ろしい陰謀が明らかに。監督は『シン・ゴジラ』の樋口真嗣。出演は役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、香椎由宇など
原題 | ローレライ |
日本公開 | 2005年 |
制作国 | 日本 |
冷戦下が舞台の潜水艦映画
レッド・オクトーバーを終え!
米ソ冷戦下の1984年にソ連の最新鋭原子力潜水艦レッドオクトーバーが大西洋に向け、出航。その目的はアメリカへの亡命だった。追うソ連、亡命の事実を知らないアメリカ政府。しかし、CIAのジャック・ライアンは亡命の可能性があると主張。ソ連、米政府、CIAとの互いの戦略がひしめき合う。監督は『ダイ・ハード3 』のジョン・マクティアナン。主演は『ザ・ロック』のショーン・コネリー。
原題 | The Hunt for Red October |
日本公開 | 1990年 |
制作国 | アメリカ |
クリムゾン・タイド
冷戦後の世界、ロシアでクーデーターが起き、第三次大戦の危機に備え核弾頭を搭載した米海軍ミサイル原子力潜水艦アラバマが出航。しかし、艦内では方針を巡って艦長と副艦長が対立しあい艦内は分裂。そんな中、核攻撃に関する指令が届くも途中で切れてしまう。その内容を巡って更に対立は激化。敵潜水艦が迫ってくる。監督は『トップガン 』のトニースコット。主演はデンゼル・ワシントン。
原題 | Crimson Tide |
日本公開 | 1995年 |
制作国 | アメリカ |
K-19
米ソ冷戦の1961年下ソ連の原子力潜水艦K-19は処女航海に出航。順調にテストを成功するも突如、原子炉の冷却装置に故障をきたす。メルトダウンも考えらる危機的状況に立ち向かう艦長と搭乗員。艦長が最後に下す決断とは。監督は『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー。主演は『インディー・ジョーンズ』のハリソン・フォード。
原題 | K-19: The Widowmaker |
日本公開 | 2002年 |
制作国 | アメリカ ドイツ イギリス カナダ |
現代を舞台にした潜水艦映画
ブラック・シー
黒海に沈んだナチスドイツのUボートに眠る金塊を手に入れるべく、古いロシアの潜水艦に乗り込む12人の男たち。金塊を山分けされることを知った男たち、金塊を巡って閉ざされた密室で醜い争いが勃発する。監督は『ラストキング・オブ・スコットランド 』のケヴィン・マクドナルド。主演は『スターリングラード 』のジュード・ロー。
原題 | Black Sea |
日本公開 | 2015年 |
制作国 | アメリカ イギリス |
ハンターキラー 潜航せよ
『ワイルド・スピード』製作陣に米国防総省と米海軍の全面協力によって製作された潜水艦アクション映画。ロシア近海で米露の原潜が姿を消した。それに合わせロシア国内ではクーデターが発生、露大統領が監禁される。第三次世界大戦を防ぐべく、攻撃型原潜ハンターキラーとネイビーシールズがロシアに向かう。主演は 『エンド・オブ・ホワイトハウス』『ザ・アウトロー』のジェームズ・バトラー。
[adcode] (C)2018 Hunter Killer Productions, Inc. 2019年4月12日公開された潜水艦アクション映画『ハンターキラー 潜航せよ』。潜水艦を舞台にした久しぶりの大型作品になる。[…]
原題 | Hunter Killer |
日本公開 | 2019年4月 |
制作国 | アメリカ |
潜水艦を舞台にした戦争映画は第二世界大戦や冷戦ものが多数を占めています。現代を舞台にした本格的な潜水艦映画は『ハンター・キラー』が初めてではないでしょうか。これらの映画を見て是非、潜水艦の進化を感じ取ってみてください。