最大射程7kmのDXL-5 Havocライフルが完成

最大射程7kmのDXL-5 Havocライフルが完成
Photo Lobaev Arms

ロシアの銃器メーカーLobaev Arms(ロバエフ・アームズ)は、かねてから開発を発表していた世界最長の最大射程7kmを誇る「DXL-5 Havoc」が完成したことを8月に発表、11月には完成した最初のモデルを公表しました。今後、試験に入ります。

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マルチ口径ライフル

DXL-5 Havocライフル
Photo Lobaev Arms

ロバエフ・アームズ社は2020年6月にDXLシリーズの新しい銃「DXL-5」の開発を発表。当初、2021年初頭の完成を予定、同年には正式発売を目標にしていましたが、新型コロナのパンデミックの最中であり、計画は大幅に遅れ、8月にライフルが完成します。11月より工場試験を開始する予定で、来年の発売を目標にしています。

DXL-5は現在、ロシア特殊部隊スペツナズなどに配備されている同社開発の「DXL-3ロングストライク」「DXL-4セバストポリ」の後継と目されています。 DXL-5には最近主流のモジュラー式のマルチキャリバーが採用されており、ソビエト/ロシアのカートリッジ12.7x108mm弾、NATO標準の.50BMG(12.7x99mm)の双方が使用でき、双方の12.7mm弾使用できるライフルとしてはロシア初になります。ボルトアクション式で装弾数は不明ですが、ボックスマガジンを採用。折り畳み式バットストックはスケルトンで軽量化され、高さ調整可能なリコイルパッド、チークパッドを備えています。

最大射程7km

DXL-5 Havocライフル
Photo Lobaev Arms

DXL-5の最大の特徴は射程です。前モデルのDXL-4の有効射程は2000mになりますが、DXL-5の有効射程3,000m~になり、2,500~4,000mの間で車両などを標的に安定的な射撃が可能とされています。更に最大射程でいうと驚異の7,000mとされています。これはライフルの射程としては世界最大になり、狙撃世界記録3,540mの倍です。とはいえ、 12.7x108mm弾自体の最大射程が5,400m、.50BMGが3,500mとされ、弾丸自体の最大射程能力を大幅に超える距離であり、どんなに銃が優れていても、7,000mは理論上、不可能な距離です。この7,000mという距離に関しては 12.7x108mm弾、.50BMGを使用しての距離ではないようです。今回発表された口径は2つのみですが、マルチキャリバーであるDXL-5はHavocプロジェクトという名のもと計6つの異なる弾薬の使用を計画しています。その中にはDXL-5用に新しい新世代のカートリッジと弾薬の開発が含まれているようで、この新しい弾薬が7,000mの超長距離射程を実現するようです。とはいえ、7,000mという数字は実現されていない計画上の数値です。DXL-5自体も開発されたばかりであり、試験もこれから。新弾薬はまだ開発されていません。実現できるかはまだ不透明です。

DXL-5はまず、2022年に民間向けのスポーツ射撃用と発売される予定で価格は2.5万ドルになります。

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