CS/LS7は中国の新しいサブマシンガンなのだが、その外観は世界的ベストセラーとなったドイツのヘッケラー&コッホ社(H&K)のMP5サブマシンガンとそっくりと話題の銃だ。
警察用のサブマシンガン
CS/LS7は中国の重慶建設産業によって開発設計された9mmサブマシンガン。2018年の珠海航空ショーでお目見えし、2019年10月の70周年記念軍事パレードで人民解放軍が携帯して行進した。だが、このサブマシンガンは軍用ではなく、警察用の装備とされ、武装警察または警察特殊部隊の装備とされている。既に北京公安や上海公安といった大都市圏の警察には配備されているようだ。
中国版MP5
CS/LS7はH&KのMP5の外観に似ており、同じ9㎜のサブマシンガンということから中国版MP5(またはUMP)と一部から揶揄されている。MP5もいくつかモデルはあるが、その中でもレイルアダプタシステムが付いたMP5 R.A.Sに酷似している。
セレクターの部分をよく見ると、セミ、フルオートの選択部分のマーカーが赤く刻印しているのが分かると思うが、これもMP5の特徴の一つでもある。
※下がMP5 R.A.S
スペック
CS/LS7サブマシンガンは一般的なSMGと同様に9㎜口径で9×19mmのパラベラム弾を使用する。マガジンの装弾数は30発。鎮圧用に非致死性の9㎜ゴム弾を使用することができる。そのため同銃には2段階のガスレギュレーターを採用し、弾丸によってガス圧を調整する。有効射程は9㎜弾で200m、ゴム弾で80m。全長は690㎜、ストックを折り畳むなどすることで490㎜まで短くできる。ストックには固定ストック、折りたたみストック、伸縮式ストックと3つのバージョンがある。レールシステムにはピカティニーレールとM-LOKを採用しており、光学機器、ライトなど様々なアクセサリーが追加できる。利き手を選ばないアンビシステムも採用する最新の銃システムを採用している。重量は2.8kg。
今後、採用が進めば香港のデモ鎮圧にも使われるのではないだろうか。