空母クイーン・エリザベスから落下したF-35のパイロットが脱出劇を語る

空母クイーン・エリザベスから落下したF35のパイロットが脱出劇を語る
Royal Navy

2021年11月17日、東地中海で演習を行っていたイギリス海軍の空母HMSクイーン・エリザベスからのF-35B戦闘機が離陸直後に海中に墜落しました。幸いパイロットは離陸して直ぐに脱出したため、無事、救助されます。この時の一部始終をパイロットがメディアに明かしました。

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イギリスのデイリーメールの報道によると、ハックスとだけ名前を明かしたパイロットは、クイーン・エリザベスの飛行甲板から1億2000万ポンドの機体が落下した時の様子を明かしました。実際の落下の様子は空母の乗員のスマートフォンで撮影されており、映像では明らかな出力不足のF-35Bがクイーン・エリザベスのスキージャンプ台に差し掛かり、そのまま甲板の先から落下します。この時の状況をハックスは「緊急用の電源を入れようとしましたが、うまくいきませんでした。それから、ブレーキを踏もうとしましたが、それもうまくいきませんでした…だから、船から転がり落ちることはわかっていました。」と述べており、一旦は離陸を諦め、甲板に留まろうとしていたのが分かります。そして、映像では落下軌道に差し掛かかろうとした時に緊急脱出装置が作動し、パラシュートが空母の先に落下していくのが見えます。「世界最速の射出座席」と言われるF-35Bの射出座席によって機体の落下前に無事脱出するも、その過程で、ハックスは首の切り傷や打撲傷の軽傷を負いました。この時の様子を「パラシュートが開くとまず海が見え、わずか1秒後に空母の飛行甲板が見えた」とハックスは語っています。彼は幸いにも空母の先端に着陸することができましたが、もし、海中に落下していれば、巨大な空母に押しつぶされていたかもしれません。

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事故の原因は、F-35Bのエアインテーク(Air intake)に取り付けられていた雨除け(レインカーバー)の取り忘れです。エアインテークとは空気を取り入れる入り口で空気を利用するジェットエンジンには不可欠なパーツです。駐機中など使用しないときはここにレインカバーを装着するのですが、これを離陸前に取り外すことを忘れ、 エアインテーク、そしてエンジンにレインカバーが吸い込まれ、離陸に必要な出力を失いました。海中に沈んだF-35Bはその後、サルベージ船によって回収されています。

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Source

https://www.dailymail.co.uk/news/article-11782933/RAF-pilot-tells-cheated-death-F-35-careered-deck-HMS-Queen-Elizabeth.html

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