FN509はベルギーの銃器メーカーFN Herstal(FNハースタル)の米国拠点FN Americaが開発製造するハンドガンになる。先日発売された同シリーズのTactical Compactはタクティカルハンドガンの中で最もコンパクトな銃として評価されている。
米軍向けに開発された銃
FN509はもともと米軍向けに開発された銃で米陸軍の新正式拳銃を決める「XM17モジュラーハンドガンシステムコンペティション(MHS)」用に開発され、2015年9月にコンペに提出された。結果はSIG SAUERのM17(P320)に敗れ採用には至らなかったが、後にFN509として商用、法執行機関、軍用向けに米国内で発売された。
スペック
MHSの厳しい要件に沿って開発されており、敗れたとはいえ性能は高い。安全装置、様々な手のサイズに合うピストルグリップ、両利きに対応できるアンビシステム、アクセサリーが装着できるレールシステム、サプレッサーが装着できること、反動を軽減し命中精度を上げ、女性でも扱いやすい人間工学に基づいたデザインなど様々な要件をクリアするように作られている。
最近主流の軽量なポリマーフレームで構成された9mmのストライカー式拳銃であり、安全なホールドのためのテキスチャリングと交換可能なバックストラップがついたグリップ。ライト、レーザーが装着可能なレールシステムが採用されている。一部のモデルには特許取得済みの光学マウントシステム”FN Low-ProfileOptics-MountingSystem™が搭載されており、対応するマイクロサイトなど光学機器が装着できる。Tacticalモデルは銃口のコールドハンマー鍛造ネジ式バレルにより、コンペンセイターやサプレッサーが装着できるなど特殊部任務にも対応できる。
カラーはFNに代表されるブラックとフラットダークアース (FDE) の2種類が用意されている。マガジンの装弾数はモデルによって異なるが12~17発になり、大容量の24発マガジンもある。
FN509シリーズ
FN509には通常モデル以外にいくつかバリアントがある。特に発売されたばかりのTactical Compact(写真上)はタクティカルハンドガンとしては米陸軍が採用したコンパクトモデルのM18よりも小さいサイズにり、現在市場に出てるモデルとしては一番小さいとされている。
FN509
重量:760g
全長:190㎜
銃身:100㎜
装弾数:17発
Tactical
光学機器の装着可能なロープロファイル光学マウントシステムにネジ式バレルによりサイレンサーの装着が可能。
重量:790g
全長:200㎜
銃身:110㎜
装弾数:17発
Compact MRD
マイクロサイトの装着も可能。Tacticalモデルもある。装弾数は少ないがロングマガジンもある。
重量:720g
全長:177㎜
銃身:94㎜
装弾数:12発