PDW(個人防衛火器)といわれる銃とは

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PDWとは?個人防衛火器といわれる銃の人気モデルは?
出典:H&K Facebook

PDWは”Personal Defense Weapon”の単語の頭文字をとった略になる。日本語に直訳すれば「個人防衛火器」という意味になり、1990年代に登場した火器モデルになる。PDWは小型で軽く容易に持ち運べ、高い威力、優れた連射性能、低い反動、取り回しの良さとSMG(サブマシンガン)よりも高い性能を誇る短機関銃になる。

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PDWが誕生した経緯

第二次世界大戦においてトンプソンM1(写真上)といったSMGは小銃と比べ、コンパクトで取り回しがよく、連射ができ弾幕を張れることから狭い塹壕戦、市街地での接近戦では高い効力を発揮していた。また、ピストル弾を使うため多くの弾丸を保持でき戦場で融通が利くのもメリットであった。1960年代にはドイツのヘッケラー&コッホ社(H&K)の最高傑作”MP5”が登場する。MP5は短機関銃のデメリットであった集弾性、命中精度を向上させた優れたSMGだった。折しもこの頃から世界各地でテロリストに人質事件が多発する。人質事件の現場は飛行機のハイジャックや建物内など狭く入り組んだ場所が多かった。そのような場所で人質を避け犯人だけを制圧する優れた火力と精度を誇る銃が必要であり、MP5はうってつけだった。最初にドイツの特殊部隊が採用して事件を解決させ、以降、世界中に広がった。

テロリストがSMGに対応

SMGのメリットはピストル弾を使用できる点になる。広く普及した9㎜弾丸は調達、部隊間での共有が容易であった。しかし、これはデメリットでもあり、連射といった火力はあるが威力が弱かった。次第にテロリスト達も防弾ベストを着用するようになり、SMGではテロリストを制圧できなくなり、より強力な短機関銃が求められた。そこで開発されたのがPDWになる。

強力な弾丸を使うPDW

1991年にベルギーのFNハースタル社のPDW”P90”が登場する。9×19㎜ピストル弾よりも強力な5.7×28㎜弾を使用しており、ライフル弾より威力こそ劣るがCQB(近接戦闘)では防弾ベストを貫通できる十分な威力と装填数50発と大容量の装弾数を有した。また金属よりも柔軟な成形が可能な合成樹脂(プラスチック)をパーツに使うことで人間工学に基づいた設計と軽量化を実現した。P90の登場に焦ったH&K社はMP5をベースにPDWを開発を始め、1999年に”MP7”を発表する。MP7は4.6×30㎜弾を使用し、同社はP90よりも威力があると発表している。ピカティニーレールを採用し、スコープなど拡張性に優れたPDWになる。

P90

重量:2540g
全長:505㎜
銃身長(バレル):264㎜
発射速度:850-1000発/分
装弾数:50発

写真の左上にあるのがマガジンになり、特徴的な形になる。それもあり、装弾数は多いがマガジンチェンジは面倒になり、素早く交換するには慣れが必要になる。

東京マルイ No.7 PS90 HC 18歳以上ハイサイクル電動ガン

MP7

重量:1600g
全長:340㎜(ストック延長時:541㎜)
銃身長(バレル):263㎜
発射速度:950-1000発/分
装弾数:15~40発

重量、サイズともに小型化を実現している。コンシールドキャリー(秘匿携行)銃と用いられ警備の現場でも使用される。

東京マルイ MP7A1 18歳以上ガスブローバックマシンガン

PDWのデメリット

しかし、PDWには大きなデメリットがあった。それは、専用の弾丸が必要な点だ。SMGはピストル弾を使うので別途補給する必要はなく、普及するピストル弾を使用できた。万が一、戦場、現場で弾切れしても味方からピストル弾をもらえばいい。しかし、PDWの弾丸はそうはいかない専用の補給が必要になり、使用できる銃も限られ、兵站を考えると面倒な銃だった。それもあって、FN社は”FN FIVE-SEVEN”(写真下)、H&K社は”H&K P46”とそれぞれのPDWの弾丸が使えるハンドガンを発表している。しかし、P46は開発を中止している。

更に防弾ベストの性能が増し、アサルトライフルに取り回しのよいカービンモデルが普及してくるとPDWの必要性は薄らいでいった。2006年にアメリカのナイツアーマメント社がKAC 6x35mm PDWを開発するもプロトタイプで終わっており、結局P90、MP7以降は目立ったPDWは登場していない。PDWと名称もSMG、カービン銃に付けられることも多くなっている。

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