ロシアの国営軍需企業Roscosmosの武器工場JSC Zlatoust Machine-Building Plantは特殊部隊”スペツナズ”や法執行機関向けのCQB用火器として9mmサブマシンガンの「PP-2011 KEDR-PARA(ケダール・パラ)」を開発したことをロシアの”ガンスミスの日”である9月19日に発表した。
PP-91 KEDRの後継
新しい9mmサブマシンガンは1990年代初頭にソ連内務省の要請で開発されたPP-91 KEDR(写真上)に基づいて開発されており、 PP-91 KEDRを置き換える銃になる。テロ対策を行う特殊部隊や法執行機関用に人間工学を取り入れて特別に設計されており、主に市街地、CQBでの戦闘を主眼においている。照準範囲はシングルショットで100m、最大射程150~200mになる。発射速度は毎分800~1000発、弾丸の初速度は430m/s、銃口のエネルギーは638 Jに達する。マガジンは20発と30発が用意されている。10,000発のショットに耐えられ、どのような気候でも問題なく動作する。ハンドガード左右にアタッチメント式のピカティニーレールが装着でき、ライトやレーザーポインターを追加、銃口にはサプレッサーが取り付けられる。射撃を安定させるためのピストルグリップと回転式ストックをそなえ、ストックを展開した状態での全長は542mmだが、ストックを折り畳むと314mmになり携行性、取り回しに優れている。しかし、ストックは上方向に折り畳むため、マウントにサイトなどは取り付けられないようだ。
9x19mmの口径は一般的なパラベラム弾を使用するが、そこはロシア、ボディアーマーも貫通する強装弾の7N21や7N31も使用できるなど一般的なサブマシンガンよりも威力が高い。銃はモジュール式のため今後の拡張も容易、工具なしで銃は簡単に分解でき、整備性にも優れている。
PP-2011 KEDR-PARAはカラシニコフ社が最近発表したPPK-20のライバルと目されており、今後、軍や法執行機関内で採用争いが勃発すると目されているがPPK-20は既に当局のテストを終え合格。パイロット用銃器として採用されるなど先行している。PP-2011のテストは2022年に開始される予定だ。
「PPK-20」はロシアの銃器メーカーのカラシニコフ社が開発した新しい9mmサブマシンガン。ロシア警察や内務省の治安部隊、戦闘機パイロットに配備を予定しており、今後、ロシアの主力となるサブマシンガンだ。PP-19 Bizo[…]
スペック
口径 | 9×19mm |
重量 | 2.1kg |
全長 | 543mm(ストック折畳み時314mm) |
銃身長(バレル) | 120mm |
弾丸 | 9×19mm弾、 7N21弾、7N31弾 |
装弾数 | 20/30発 |
発射速度 | 800-1000発/秒 |
銃口初速 | 430m/s |
射程 | 150-200m |
Source
http://roe.ru/catalog/spetsialnye-sredstva/pistolety-pulemety/kedr-para/