第6世代戦闘機用の対空ミサイルFCAAMはステルス化されます

左がFCAAM、右がIRIS-T ※Photo Felix Woessner(Twitter)

第5世代においてステルス化された戦闘機。今後、ステルス化の波は搭載されるミサイルにまで及びます。ドイツの軍需企業Diehl(ディール)社が第6世代戦闘機用にステルス化された空対空ミサイルFCAAMの開発しています。

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各国の次期戦闘機のためミサイル

”未来の空対空ミサイル”を意味するFCAAM(Future Combat Air to Air Missile)はアメリカの第5世代戦闘機F-35や、フランス、ドイツ、スペインの3か国が共同開発する第6世代戦闘機「FCAS」、日本の参加も噂されるイギリスと同国のBAEシステムズが開発を進める「テンペスト」、そして、米国の第6世代戦闘機NGADといった各国の次期戦闘機への搭載を念頭に開発が進められている空対空ミサイルであると共に、Diehl社とスウェーデンのSaab社、イタリアのアレニア社の3社によって1990年代に共同開発された短距離空対空ミサイル「IRIS-T」の後継になるミサイルでもあります。IRIS-Tはユーロファイター タイフーン、グリペン、F-16などに搭載されています。

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FCAAMはデーターリンク、マルチドメイン化される将来の戦闘機のミッションシステムに対応できように母機や他の航空機とを繋ぐデータリンク機能を搭載。ジャミングといった誘導妨害を防ぎ、ミサイル誘導性能を最適化するための広帯域のIRセンサーなど含む新世代のマルチスペクトルシーカー、人工知能アルゴリズム、プログラム可能な弾頭などを持ち合わせています。機動性については推力偏向装置、ベクトル制御、操縦翼による高度な操縦性、2段ロケットモーターにより終末誘導の機動性がアップ。短距離対空ミサイルになり射程は20~30kmを予定しています。さらにステルス性能を追及した低RCS(レーダー反射断面積)構造によりレーダーに検知されにくくなっています。

これらの機能はまだ開発途中、コンセプトの段階であり、開発が進む次世代戦闘機の性能や要望によりこれらは変更されるかもしれません。

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