陸自の次期機関銃候補 FN MINIMI Mk3

Photo Norway Ministry of Defense

9月3日、ベルギーの銃器メーカーFN Herstal(FNハースタル)社はノルウェー国防省とMINIMI(ミニミ)の第三世代である7.62mm FN MINIMI Mk3 機関銃4000挺を新たに納入する契約を締結したことを発表した。この契約には7年間に渡るスペアパーツの提供、20年間に及ぶ保守契約も含まれる。つまり、ノルウェー軍は少なくとも受領から20年間 MINIMI Mk3 を運用することを意味している。 MINIMI Mk3はここ1,2年だけでもポルトガル軍、コロンビア軍が採用するなど既に45か国以上が採用する人気の軽機関銃だ。そして、陸上自衛隊の次期機関銃の候補として挙がっている銃でもある。

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人間工学を取り入れたMINIMIの改良版

MINIMI Mk3
Photo FN herstal

MINIMIは1970年代にFNハースタルによって開発された5.56mm・7.62mmの軽機関銃になり、1970年後半から運用が始まり、1982年から量産が開始。ほぼ同時期に米軍にも採用され、米軍向けに製造されたものはM249と呼ばれている。これまで世界75カ国以上の軍で主力軽機関銃として採用されている。陸上自衛隊では1993年度から採用され、住友重機械工業のライセンス生産のもと約5,000挺が生産・配備された。生産されたのは初期モデルであるMINIMI Mk1になる。

MINIMIはロングストロークピストンシステム、オープンボルト、回転ロック式バレルを採用する軽機関銃。基本はベルト給弾で200発の布製・ポリマー製弾薬ケースを使用。M4/M16系のアサルトライフルで使用するSTANAGマガジンも使用できる。毎分725発、射程1,000mの能力を有する。

MINIMI Mk3は多くの新機能を含むMINIMIの改良版になり、2013年11月に発表された。主に人間工学を取り入れた改良が行われている。

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Mk1からの改良点

調整可能なバットストック

5段階で長さを調整できるストック、6段階で高さ調整可能なチークパッドにより、ボディアーマーとの補正、目線を照準器に正しく合わせることが可能になった。また、統合された油圧緩衝器によって反動を低減、連射時でも安定した射撃を提供する。固定式のストックモデルもある。

統合されたバイポッド

バイポッドはハンドガードと統合。三段階で高さ調整が可能。下部にアクセサリーを装着しても干渉しないように折り畳み収納することができる。マウントとハンドガードの左右と下部にピカティニレールを搭載している。

コッキング

人間工学に基づいたコッキングハンドルは強弱関係なくコッキングが可能。

リロード

片手でも簡単にリロード可能なベルト留め具がついたフィードトレイ。

交換可能なバレル

バレルにはショートバレル (349 mm) とロングバレル (465 mm) があり、すぐに交換可能。

様々なバリアント

空挺部隊用のバレルの短いかいParaやTacticalモデルなど、5.56mmで5つ、7.62mmで3つのバリアントを用意。

5.56mm・7.62mmに換装可能

変換キットを使うことで5.56mm。7.62mm双方に口径を変更することができる。

陸上自衛隊の次期機関銃は住友重機械工業が撤退したため、MINIMI Mk3とドイツのヘッケラー&コッホ社のH&K MG4の一騎打ちとなっている。そのため、次期軽機関銃は国内生産ではなく、輸入になる予定だ。陸自は5.56mm口径を採用する予定のようだが、MINIMI Mk3で売れているのは7.62mmの方になり、世界的に威力が高く、射程の長い7.62mmの採用が広がっている。

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https://www.fnherstal.com/en/product/fn-minimi-556

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